旅行業界の業務はアナログが中心
海外航空券やホテル、ツアー等の各種旅行プランを提供する(株)阪急交通社。昨年は米国で起きた同時多発テロの影響で、旅行業界全体が苦戦を強いられた年であった。そのあおりは、一昨年まで新聞広告出稿段数で旅行業界トップの座を占めていた同社にも及んだ。
旅行業界の業務は、ホームページ上での商品販売を除けば、顧客と対面で取引をする、あるいは旅に添乗員が同行するといったアナログ的なものがその大半を占めており、いわゆる“IT”が入り込む余地はなかったという。しかし昨今の不景気・競合の激化により、旅行自体にも付加価値を付ける必要性が叫ばれる中、同社においても効果的なITの導入を望む声が上がり、どの部分にITを導入できるかを検討してきた。そして出た結論がサービスへの利用であり、その媒体として同社が目を付けたのが、近年、爆発的な普及率を誇る携帯電話であった。