他社へのノウハウ提供による DTO手法の普及を目指す

エレファントデザイン(株)

顧客が真に望むものを製品化する商品開発サイト「空想生活」を運営するエレファントデザインは、空想生活の発想を活かしたサービス展開や、他社の商品開発事業のコンサルを行うなど、事業の多角化を図っている。

自社サイトでの開発にこだわらず

 「製品の機能や価格ではなく、デザインに満足できない」「本当に欲しいものほど売っていない」。そんな生活者の不満を解消しようと、欲しい製品をユーザー自身の手でデザインし、メーカーに作ってもらうサイト「空想生活」を運営するのが、エレファントデザイン(株)である。1999年1月に「空想家電」としてサイトをオープンして以来、DTO(Design to Order)をネット上で行うオリジナリティーの高い画期的なビジネススキームで、これまでに7点を商品化。現在、会員約2万3,000人(2001年・1万3,000名)、デザイナー1,200名(同・450名)、提携企業100社(同・100社)を抱えている。
 2001年から約2年間、同社では画期的なビジネスモデルをさらに進化させるべく、顧客ニーズの多様化に応える工夫を徹底して、顧客満足度を向上させてきた。さらに同社は、自社サイト上での商品開発にこだわっているわけではない。現在はむしろ、自社で開発したDTOを実現するためのノウハウを他社に提供する、システムのOEM提供への取り組みに事業の重点を移しつつある。それでは、以上の取り組みについて詳しく説明しよう。

もっと手軽に、もっとすばやく、もっと心地よく

 同社のコア・ユーザーは、モノそのものに対するニーズもさることながら、「手に入れ方」に対するニーズが高い。独自調査の結果、入手法に関する顧客の希望は、①今すぐ欲しい、②金額はともかく、一定期間内に手に入れたい、③特定のものをどれほど待っても、いくら払っても手に入れたい、の3つに大別されることが分かった。同社は特に①と③への対応が不可欠と判断。すでにシステム整備や新たなサービス開発に取り組んでいる。①については、商品開発・製造プロセスを簡略化してスピードを追求した「スピーディ空想」を展開。意見収集、開発・製造から顧客の手元に実際に商品が届くまでを、従来の約11カ月、競合他社の9~17カ月から、わずか3カ月にまで短縮することに成功した。
 このほか、以下の3つの手法を取り入れ、DTOが顧客にとってより魅力的になるよう工夫している。①商品生産履歴タグによって、顧客の手元に届いた製品が「提案者専用」「初回生産分」「セカンドロット以降分」「既製品」などと判別可能。②顧客の要望に基づいた、最適なデザインと販売価格の分析手法の強化。③ユーザー意向を段階別に反映する。

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月刊『アイ・エム・プレス』2003年6月号の記事