情報誌と連動した通信販売をスタート

(株)リクルート

コンテンツで勝負

 就職、住宅、中古車から個人の情報まで、すぐに役立つ詳細なデータを満載したユニークな情報誌を次々と世に送り出してきた(株)リクルートが、ホームページ「Mix Juice」(http://www.recruit.co.jp)を開設したのは 1995 年 3 月だった。
 同社は情報産業の担い手として、インターネットには早くから注目。1989 年にはハワイ大学との間に専用線を引き、WIDE PROJECT 立ち上げと同時に参加、1994 年に商用プロバイダーとの専用線接続に切り替え、1995 年 2 月からは慶応大学環境情報学部、村井研究室との共同実験を行うなど積極的な取り組みを行ってきた。重要なのは情報の中身。紙媒体にはこだわらないというのが同社の基本姿勢である。
 各種情報誌の紹介、同社が開発したパソコンソフトのデモ、関連会社による産直品のオンライン・ショッピングといったメニューでスタートした「Mix Juice」は、賃貸住宅情報の「ふぉれんと」、レジャー情報の「じゃらん」、中古車情報の「 CAR SENSOR」など次々に情報誌と連動したサイトを開設、内容を充実させていった。現在は 13 誌のサイトがあり、それぞれに工夫を凝らした情報を提供している。
 たとえば「ふぉれんとらくらく部屋探し」は、「ふぉれんと」最新号に掲載されている首都圏賃貸物件情報約 3 万件を網羅している。情報誌もインターネットも情報源は同一のデータベース。しかしいくらインデックスに工夫をしても紙という物理的な制約を超えられない情報誌と違い、インターネットでは最寄り駅、駅からの距離、部屋の広さなど複数の条件を入力することによって、瞬く間に個々の要望にかなう物件を見つけ出すことができる。
 また、個人間の売買情報などを提供する「じゃマール ON THE NET」では、ネット上で情報登録を受け付けており、投稿後 1 〜 3 日で掲載しているので、情報誌には載っていない最新の情報を見ることもできる。
 内容は各情報誌の編集担当部署と、インターネットをはじめとする電子メディアの開発・運用を担当する電子メディア事業部のスタッフとの共同作業で作られている。利用者の反応を見ながら、積極的、かつフレキシブルなトライアルが行われており、中身は日ごとに変わっていると言っても過言ではない。
 ホームページの告知は情報誌と雑誌、新聞などのパブリシティで行っているが、アクセス数は鰻登りに増加中。8 月に 1,800 万であったヒット数が、9 月には 2,500 万に伸びているといった具合だ。ちなみにアクセス数が最も多いサイトは「じゃマール ON THE NET」だという。情報誌と連動したプレゼント企画も頻繁に行われ、リピーター獲得やユーザー情報収集に効果を上げている。
 また「ふぉれんとらくらく部屋探し」や「Digital B-ing」などのいくつかのサイトでは、一度情報を検索した人に対して、要望に合った情報を一定期間、定期的に E-mail で自動送信するというサービスも行っている。このメーリングサービスを利用すると、情報誌を買わずとも最新号が出るたびに検索条件に見合う情報を得ることができるわけだ。
 現在、インターネットの利用はすべて無料。「リクルートマガジンプラザ」のコーナーで情報誌の通信販売などは行っているが、情報そのものに課金することは現在のところ行っていない。

にぎやかな「Mix  Juice」のホームページ

にぎやかな「Mix Juice」のホームページ

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月刊『アイ・エム・プレス』1996年12月号の記事