教育現場におけるネット活用

2008年2月26日

先週、マーケティングの先生方と食事を共にする機会があった。
そのときに痛感したのは、インターネットが教育現場にいかに進出しているか。
ご一緒した先生のお一人は、単にパワーポイントを利用するだけでなく、
企業のWebサイトはもちろん、ネット上に散在する商品や広告の写真を見せながら、
授業を進めておられるとのことだった。なるほどね~。
この話を聞いて私が思い出したのは、ある英語学校のこと。
この学校では、One to Oneの授業を“売り”にしており、
すべての授業がそれ用に作られた小さなブース内で行われるのだが、
ブース内の机の上には1台のパソコンが置かれており、
先生方は必要に応じてネットを利用しながら、授業を行っている。
例えば、話題に上ったことの詳細を説明するのにグーグルで検索したり、
ウィキペディアを使ったり、時には英語の学習用のサイトを利用することも。
最初は、先生がネット上のコンテンツを頼りにするのかと違和感を覚えたが、
見方を変えれば、授業は生徒の興味に応じていかようにも変化する。
つまり、パソコンの向こう側にある山のような英語のコンテンツを、
先生と生徒の互いの意志に応じて、教育材料に使えるというわけだ。
ところで、この英語学校のWebサイトには、会員のMy Pageが設けられており、
そこから授業の予約や変更、キャンセルなどの手続きはもちろん、
授業の受講履歴、あるいは予約履歴を確認することができる。
先生のプロフィールは、テキスト、写真、動画などで紹介されており、
それらを見て希望の先生を選ぶことも可能だ。
生徒は授業への満足度を入力することもできるのだが、
その結果は、どうやら先生の評価に繋がっているらしい。
また、授業が終了すると、先生がその授業にかかわるコメントや、
注意すべき言い回し、苦手な単語などを各人のMy Pageに入力してくれるので、
生徒は帰宅後に、先生のコメントを見たり、復習したりすることができる。
苦手な単語などはカスタマイズされた単語帳のようなスタイルで、
レッスンを超えて表示されるというなかなかのスグレモノ。
あとは本人の勉強する意志次第というところか?
このように、今や教育現場では、インターネットがフルに活用されている。
ただし、授業におけるネット活用には、無限とも言える可能性がある分、
教育現場が単なるネットサーフィンの場と化さないよう、
教える側と教えられる側の問題意識とコンセンサスが必要と言えそうだ。