ダイレクトマーケティングEXPOに参加して

2009年5月16日

今週は月曜日に月刊『アイ・エム・プレス』6月号の入稿を終えると、
火曜日~木曜日がリードエグジビションジャパンのイベント、
水曜日が月刊『アイ・エム・プレス』の「I.M.press Live!」
木曜日が私が関与するダイレクトマーケティングの勉強会
「Direct Marketing Workshop」と、イベント続きの1週間だった。
このうちリードエグジビションのイベントは、
テーマごとの複数の展示会&セミナーから構成されるのだが、
弊社はこのうち「ダイレクトマーケティングEXPO」にブースを構えると同時に、
私が同専門セミナーでの講演を担うというのが、ここ最近の通例。
私の講演は初日の午前中だったのだが、不況の最中にもかかわらず、
見たところでは昨年同様に70~80人の方が受講してくださった。
演題は「インターネット時代のダイレクトマーケティング最前線
~7つの注目トレンドと成功事例」。
インタラクティブ・マーケティングにかかわる専門誌の発行人という立場上、
“企業の事例を紹介してください”という要望をいただいたので、
「顧客主導型マーケティングの時代」を巡る私なりの考えを披露した上で、
ダイレクトマーケティングをそのひとつとしてポジショニング。
7つのトレンドごとに弊社で取材した企業事例やオリジナルの調査結果を紹介し、
最後に今後の課題に言及するというかたちで講演を構成した。
講演終了後、スケジュールの関係で、
自社ブースに立ち寄ることなく会場を後にすることになったが、
ブースでお客さまに対応していたスタッフによると、
何人かの受講者の方が私を訪ねてブースに立ち寄られたとか。
わざわざ足を運んでくださった方々には、申し訳ないことをした。
パワポの最終ページに私のメアドも入れてあるので、
ご意見・ご質問のある方はご遠慮なくメールをいただければと思う。
初日に自社ブースに立ち寄れなかったので、2日目には展示会場に出向き、
自社ブースにお運びくださったお客さまに対応すると同時に、
ダイレクトマーケティングEXPOに隣接したデータウェアハウス&CRM EXPO、
Web2.0マーケティングフェアの展示会場を一巡。
データウェアハウス&CRM EXPOがスタートしてもう10年近くになると思うが、
その間の展示会場の構成や出展者の顔ぶれの移り変わりは、
まさに時代の映し鏡だと実感した。
当初はデータウェアハウス&CRMが主役をなしていたものが、
その後コールセンターがこれに加わり、
数年前からはダイレクトマーケティングが、
そしてWeb2.0が付加されて現在の構成になったと記憶しているが、
かつては展示会場の中で大きなスペースを占めていたCRM関連ブースは、
出展企業や1社当たりの出展コマ数の減少により縮小傾向にあるようだ。
一方で拡大していると見られるものは、
ダイレクトマーケティングEXPO内のデジタルサイネージ・屋外広告フェアや、
Web2.0内のモバイルマーケティングゾーン。
以上は私のおぼろげな記憶に頼っているので正確なところはわからない。
しかし、デジタルサイネージってダイレクトマーケティングなの?
(技術の進化により近い将来はそうなるのだろうが)とか、
モバイルマーケティングってWeb2.0なの? とか、
その会場構成にはいささか疑問を挟みたくなる余地があるのは事実。
情報通信テクノロジーにかかわる変化の早い分野の展示会だけに、
物理的なスペースを変化に即して“編集”する主催者の苦労や、
今後の成長分野を盛り込もうといった意図が見て取れる。
さらに、改めて会場案内図を見て痛感させられるのは、
CRMとダイレクトマーケティングとWeb2.0という3つの括りは、
それはそれでひとつの考え方ではあるものの、
これらを横串で刺すのがユーザー企業側のビジネスの実態であり、
広義でのCRM、あるいはダイレクトマーケティングではないかということ。
加えて個々の出展企業のソリューションにしても、
この3つの括りのそれぞれには収まりきらず、
これらを横串で刺すかたちで構成されているものも少なくない。
「CRMのサイクル」という表現はよく耳にするが、
それは顧客接点で収集した顧客情報を蓄積・分析し、
以降の企業活動に反映させていくことにほかならない。
このように考えると、仮に自分の仕事がその中のひとつの点であっても、
その点にかかわる展示を縦方向でウォッチするだけではなく、
せっかくの機会に隣接するこれらの展示会を横軸で俯瞰し、
CRMのサイクル全体のトレンドを感じることが重要だと思った。
※このブログを書き終えてから気がついたのだが、
来年の同展示会では、Web2.0マーケティングフェアは、
Web&モバイルマーケティングEXPOに名称が変更されると同時に、
フェアからEXPOへと格上げされるらしい。
昨日、今年のものが終了したばかりの展示会なのに、
すでに来年の展示会サイトがアップされており、
しかもGoogleで検索すると最上位に表示されるのはさすがである。
弊社もこのスピード感は見習わねばならない。