2026 EU&アフリカ旅行こぼれ話⑩:旅先で出会った日本の食文化

2026年10月1日
今回は旅先で見かけた日本の食について振り返ってみたいと思います。3年ほど前にフランスを訪れた当時のパリの日本料理ブームはかなりのもの。中でもサンマルタン運河の近くのレストランで食べた「あん肝」は信じられないほど美味しく、今も忘れることができません。最近では、日本料理を掲げていても経営者は中国人だったり、和食ブームも落ち着いてきたという記事を目にしたりしますが、それでも今回の旅を通して、日本料理の店はあちこちで見かけることになりました。

まず、パリを起点に最初の訪問先であるボルドーでは、繁華街に日本料理の店がずらり。ラーメンやお寿司はもちろん、「抹茶」ラテなどさまざまな日本の食が立ち並んでいるかと思えば、マドリードでも、ラーメン屋や寿司屋はあちこちで見かけました。さすがにモロッコでは見かけませんでしたが、それは私が訪れたのがヨーロッパからのフェリーが停泊する巨大な港があるタンジェの一部分に限られていたからかもしれません。

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寿司、ラーメン、抹茶ドリンクなど、日本食の店が連なるボルドーの旧市街

中でも印象に残ったのは、マラガの鯛焼き屋さん「la pecera」。「鯛焼き」と言っても、日本のものとはまるで別物。大きく口を開けた鯛型のスポンジケーキにアイスクリームやトッピングをたっぷり詰め込んだスイーツです。Webサイトによれば、同社は鯛焼きカップでアイスクリームを提供する店として2017年にオープン。この4月には、これをさまざまなシーンに対応させようと、セイボリー鯛焼き(サーモンなどおかず系の具材が入った鯛焼き)の販売を開始したそうです。Google翻訳によると、「鯛焼きを新たな形態として発展させる空間」を目指すとのことですが、あんこを詰めた鯛焼きに慣れ親しんだ私には、そう言われても今ひとつピンと来ないのでした。

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マラガの鯛焼き屋さん「la pecera」では、予め焼かれたたい焼きに客が選んだトッピングを詰めていくスタイル

そしてもうひとつ印象に残ったのは、タンジェからの帰りにパリの空港で見かけた“TOKYO style CHOCOLATE MATCHA STRAWBERRY”。メーカーはなんとあのスイスの「Lindt」で、日本でも大ブームとなった“DUBAI style CHOCOLATE PISTACHIO & KADAYIF”と並べて販売されていました。東京スタイルだけ棚が空っぽだったのは、人気の証? 調べてみると、同社ではこれを「ドバイスタイルチョコレート」に次ぐフレーバーとして打ち出しているようですが、国内ではまず見かけないと思って検索してみると、類似商品はいくつか販売されているようです。それにしても抹茶チョコとドバイチョコをシリーズのように扱うとはびっくりです。

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シャルルドゴール空港では、Lindtのドバイスタイルチョコレートと東京スタイルチョコレートが並べて販売されていた

いずれにしても、日本の食が欧米でブームになり、そのブランド価値が高まると、今度はパリやマドリードといった各国の主要都市のみならず、ボルドーなど周辺都市にこれが広がり、さらには「鯛焼き」や「抹茶」など日本の商品のローカライズが始まるのかと、大いに勉強になりました。

振り返ってみれば、10年以上前にはロサンゼルスで日本の“DASHI(出し)”がブームになり、ソースやスープに用いられているのを目にしましたし、その後、訪れたペルーでは、日系移民が生み出した日本料理とペルー料理を融合させた“NIKKEI(日系料理)”が世界に広がっていることを知りました。そしてローカライズされた料理の中には、カリフォルニアロールのように日本に逆輸入されたものもありますね。

そう言えば先日、ドイツ/チェコを訪れたという日本の友人は、旅を通じていちばん美味しかったのは“Fusion SUSHI”だったと同行のアメリカ人と盛り上がったとか。つまり、今や日本の食は、世界で自由に進化する食文化になっているのです。こうして複数の食文化が混ざり合った“クレオール料理”が、新しい価値の創出に繋がるのは確かですが、ローカライズされた日本食の中には、思わず首をかしげたくなるようなものもあるので、挑戦するに当たっては、事前にクチコミをチェックしておくことをおススメします。(笑)

→ 2026 EU&アフリカ旅行 こぼれ話⑪:異文化を体験して感じたのは?