(株)ウェルネス 長澤社長にインタビュー

2010年1月23日

先週、フラワーギフトとグルメギフトの通信販売で知られる
(株)ウェルネス代表取締役社長の長澤真也氏にトップインタビューを行った。
“フラワーギフトとグルメギフトの通信販売”というと、
今ではたくさんの競合がひしめいているように思うが、
1993年にバラの花の産直で起業してから今日に至るまでのお話をお伺いすると、
氏のビジネスの発想はまさにオリジナリティでいっぱい。
また、ギフトを主力商品としているだけに
“ありがとう・おめでとうカンパニー”を標榜するなど、
顧客や従業員などの“人”を軸にしたビジネス展開にも頭が下がる思いがした。
詳細は、月刊『アイ・エム・プレス』2月25日発行号に掲載されるが、
ここでは前者について、それを象徴する起業の経緯を例にご紹介しよう。
氏は起業前は百貨店に勤めていたのだが、
その当時、バラの農場を視察する機会があり、
バラが50本単位で出荷されていることを知ったという。
視察の帰り、その50本のバラを注文、新築したばかりの自宅に送ってもらい、
小分けにして家中のあらゆるところに飾っていたところ、
新築の家にはじめてやってきた両親が、家を褒めずに、
「この家はバラがきれいだね」と言い残して帰っていったそうだ。
その半年後、氏が家族で銚子にドライブに行った時のこと、
地元の魚市場で50尾800円の秋刀魚を買って帰ったそうだ。
しかし、50尾の秋刀魚はあまりにも多すぎて、
いくら近所に“おすそ分け”しても、もてあましてしまった。
そこで氏は同じ50本のバラのことを思い出し、
秋刀魚の50尾はもてあましても、バラの50本はもてあまさないのではと、
当時、参入企業が存在しなかった、バラの産直を考えついたのだという。
それから氏が取った行動は、①花卉業界の関係者、
②女性生活者、③男性生活者の意見を聞くことだった。
業界関係者は、花の客単価はせいぜい2,000~3,000円なので、
それを大きく上回る50本ものバラは売れるわけがないという意見。
女性生活者は、花といえばもらうものだとばかり思っており、
自分が購入することは考えていない。
残る男性生活者も、購入しないという回答が多かったのだが、
その理由は、持って歩くのが恥ずかしいというものだったという。
当時、持って帰るのが重いもの、購入するのが恥ずかしいものが
通販でヒットしていたことを知っていた氏は、この男性の声を聞いて、
「男性に通販で50本のバラを売る」というビジネスを発想したのだという。
インタビューではこれに続いて、グルメギフトに商品を拡大した経緯、
さらには、お取り寄せへと拡大した経緯をお伺いすると同時に、
後者、すなわち“人”を軸にしたビジネス展開についてご紹介する。
長澤氏へのトップインタビューは、
月刊『アイ・エム・プレス』2月25日発行号に掲載されます。