英語教材のEC

2006年3月22日

先週、このブログでも何度か紹介した、
二十数年前に発足したダイレクトマーケティングの勉強会、
ダイレクトマーケティング・ワークショップの3月の会合に行ってきた。
3月の講師は、(有)マトリモニアルサービス
スギーズ イングリッシュ発声法の杉本正宣さん。
テーマは、「ネットだけで月300~500セットの英語教材を販売!
『スギーズ イングリッシュ発声法』に見るネット通販の実践テク」。
同社の英語教材はテキスト、DVD、CD、ビデオ等を組み合わせた、
「Pronounce English Right」(15,800円)、
「Speak English Fluently」(18,000円)、
「英語チャンク学習法」(7,600円)のたった3種類。
家族経営並みの小規模組織でありながら、
商品の製作から販売までを一貫して内製化し、
コストを押さえつつ、ECだけで月商約500万円を達成している
同社の成功の秘訣は、なんと言っても独自性の高い商品。
発音に特化した教材であること、
メールサポートやテープによる発音添削などの無料サービス、
そして2週間以内返品可能のシステムが、その特徴である。
販売促進面では、当初は検索連動広告に60万円/月の予算を投じ、
2,000~3,000円のCPO(注文当たりの獲得コスト)を実現していたが、
その後、商品特性を鑑みてマーケティング戦略を転換。
現在はeメール・マーケティングとアフィリエイトに注力している。
eメールは、自社顧客に送信してクロスセリングを推進する一方、
まぐまぐを利用して新規見込客を開拓。
また、アフィリエイトでは、ASP2社のサービスを利用し、
60セット/月を販売しているとのこと。
今後は既存顧客による口コミを推進していく計画で、
これを実現する新たなシステムの導入を検討しているとのこと。
ダイレクトマーケティング・ワークショップで、
このような小規模企業の事例を採り上げたのははじめてだが、
発音の大家である講師のお父さんが自ら教材を製作、
その息子さんである講師がITに強いバイトを活用しながら、
販売を担うというスギーズイングリッシュは、
商品に絶対的とも言える自信を持つパワフルな組織であり、
かつ、物づくりも、売り方も手作り感覚の、
わかりやすいIT企業だった。