ブログ・マーケティングのツボ

2005年11月25日

昨日は、月刊「アイ・エム・プレス」が主催する
お客さまとの関係づくりを語る会”「Live!」が開催された。
「Live!」はこのブログでも何度かご紹介したが、
弊誌が3年ぐらい前から開催している読者向けのイベント。
毎回、弊誌にゆかりのあるゲストスピーカーをお迎えし、
私が公開インタビューを行っている。
昨日のゲストスピーカーは、弊誌11月号の「CRM実践講座」に、
「当事者意識マーケティングがブログ発展のカギを握る」と題して
原稿をお書きいただいた村山らむねさん。
テーマは、「カリスマブロガーが語るブログ・マーケティングのツボ」。
「CRM実践講座」をご執筆いただいて間もないこともあって、
その中から私が特に興味を持った、
トラックバックセンターとアフィリエイトにフォーカスすると同時に、
ブログマーケティングの留意点についてお伺いした。
■トラックバックセンター
村山さんは、企業ブログを①社長ブログ、②開発者ブログ、
③意見集約型ブログの3つに分類されているが、
トラックバックセンターとは、このうち③のこと。
阪急電鉄の「ブログ de バーチャル駅長」、
ケンコーコムの「ケンブロ」などいくつかの事例を交えて、
その仕組みを具体的に説明されると同時に、
企業側とブロガー側の双方の視点から、
トラックバックセンターのメリットを紹介された。
ブロガーにとっては、自分が書いたブログを見てもらう仕組み、
企業側にとっては、低コストで大量の認知を得る仕組みであり、
双方のアクセス数の増大に寄与することを実証済みとのこと。
■アフィリエイト
アフィリエイトはブログを書くことで利益を上げる仕組み。
昨日の「Live!」では、ご自身の体験を交えて、
日本におけるアフィリエーターの実態を紹介。
村山さんによると、アフィリエーターは大きく、
自分が売れると思うものを紹介する人々と、
自分が好きなものを紹介する人々に分かれるとのこと。
また、日本においても自民党など政党やソニーなどの企業が、
アフィリエーター向けの会見を開催したり、
販売店向け新商品説明会、マスコミ向け記者会見などに、
アフィリエイターを招待するケースが急増しているという。
■ブログマーケティングの留意点
他の多くの物事と同様、ブログにも光と影がある。
そこで最後に、村山さんに影の部分の実態をご紹介いただき、
ブログマーケティングの留意点へと話をつなげた。
村山さんによると、社長ブログなどに批判的な意見が寄せられても、
それをきっかけにブログを閉鎖してしまうのではなく、
逆に批判をテコに議論をプラスに転換していく知恵が大切とのこと。
また日本においては、米国で話題となっているような、
企業によるブロガーの買収などはあまり問題になっていないようだ。
村山さんによると、ブログが企業にもたらした最大の貢献は、
「1人でマーケティングができるようになった」こと。
そこで最後に、マーケター必携のブログ解析ツールをご紹介いただき、
昨日の「Live!」は好評のうちに無事終了。
お決まりの名詞交換会から二次会へと流れた。
そもそも、今をトキメク興味深いテーマであったことに加え、
他のセミナーなどではなかなか聞けない、
文字通り現在進行形の“ライブ”なお話が伺えたこと、
企業側とあわせてブロガー側の視点でのお話が伺えたことが、
今回のライブの大きな魅力だったと思う。
寝不足にもかかわらず最後までお付き合いいただいた村山さん、
そしてご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました。