昨年11月にオフィスを引越しをしてから、約4ヶ月が経過した。
そして気が付けば、引っ越し祝いにいただいた、
胡蝶蘭やシクラメン、観葉植物の鉢植えの手入れは、
いつしか社長である私の役回りになっている。
自宅にあるベンジャミン(観葉植物)は、
もういただいて20年以上になることもあり、
見るからに悲惨な状態になっているというのに、
よくもまあ、忘れずにオフィスの鉢植えに水を遣るものだと、
我ながら感心してしまう。
しかし、その背景には、過去の苦い体験がある。
恥ずかしい話だが、もうかれこれ5年ぐらい前、
何かの祝い事のときにいただいた胡蝶蘭の鉢植えが、
それが高さ1メートルもあろうかという、
かなり目立つ縦長の段ボール箱に入って送られてきたにもかかわらず、
在庫のストックヤードに長期間、置き去りにされており、
気づいた時には、ドライフラワー状態になっていたことがあったのだ。
あの時のショックといったらない。
単に枯れてしまった胡蝶蘭が可愛そうというだけではなく、
弊社のちょっとしたイベントを祝ってくださった贈り主の気持ちを思うと、
さらには、弊社がお客さまとの関係づくりをテーマにしていることを思うと、
もうこんな会社、辞めたほうがいいんじゃないかというくらいに、
腹が立って、腹が立って、仕方がなかった。
今ではその時のことは記憶の底にしまってあるが、
恐らくはあのときの苦い体験があるから、
私はオフィスの植木に水を遣り続けているのだと思う。
そして、私のデスクの横にある陽のあたる出窓を病室に見立てて、
花がひとしきり咲き終わったシクラメンなど、
少し英気を養わなくてはならない鉢植えを“入院”させて、
特別なケアを施してもいる(と、言っても、語りかけるぐらいだが)。
そんなこんなしているうちに、昨年の12月、家の近所にある輸入食品店で
サンタクロースとトナカイが描かれたカラフルで大きなクッキーを見つけ、
それを1枚買って、クリスマスのリース代わりに
オフィス入り口のガラス製のドアにこっそりと飾ってみた。
すると、社員やバイトに、思いのほか評判が良かったことから、
今度はお正月のバタバタが終わったところで、
赤鬼のお面とドライフラワー状のヒイラギを組み合わせた節分の飾り物、
そして、金平糖と一緒に籠に入った小さなお雛様と、
入り口ドアに季節に応じた飾り物をすることも習慣めいてきた。
元気で生き生きした鉢植えと、季節に応じた玄関の飾り物。
これらは決して大きなことではなけれど、
心なしか社内の雰囲気を和ませてくれる。
これは長年慣れ親しんだ以前のオフィスにいたら、
恐らくは気が付かなかったことだろう。
何も著名な華道家の手による大掛かりなアレンジメントでなくてもいい。
ちょっとの時間(週に10分くらい)と、ちょっとのお金(1,000円内外)があれば、
どんな小さな企業にだってできる取り組みだ。
さて、お雛様は、雛祭りを過ぎてもそのままにしていると、
YOMEに行けなくなるという言い伝えがあるのを思い出し、
「これはいけない!!」と<笑>、3日の夜には片付けてしまった。
というわけで、目下、飾り物の次なるモチーフを考え中。
桜をモチーフにした何かか、あるいはイースターをモチーフにした何かか?
あ、それ以前に、これまた引越しの名残である、
「オフィス内の段ボールを何日までに全部開けよう」宣言をしないと。
4ヶ月も経つんだから、いい加減にしないとですよね。<汗>
オフィスの引越しから4ヶ月を経て
2011年3月5日