Web2.0を駆使したオバマ氏陣営の選挙活動

2008年11月21日

昨日は、 「『顧客』の時代がやってきた! 『売れる仕組み』に革命が起きる」
((株)アイ・エム・プレス発行、(株)インプレスコミュニケーションズ発売)
を執筆されたダイナ・サーチ・インクの石塚さんたちにお目にかかった。
石塚さんのことは過去にも何度かこのブログで紹介したが、
米国でダイナ・サーチというリサーチ&コンサル会社を経営しておられる。
お土産話の中でも面白かったのは、今回の米・大統領選挙における
オバマ氏陣営のキャンペーン展開のこと。
米国の大統領選といえば、古くからダイレクトマーケティングを駆使した
キャンペーンで知られているが、オバマ氏陣営は今回の大統領選挙で、
インターネット、それもSNS(Social Networking Service)をフル活用して、
Web2.0時代ならではの作戦を展開したのだという。
スタッフの方のお話によると、オバマ氏はMy SpaceやFace Bookなど、
既存のSNSに自らのコミュニティを構成したのはもちろん、
オリジナルのSNSも開設し、150万人ものメンバーを獲得。
オリジナルのSNSには多様なテーマのグループが構成されたわけだが、
こうしたグループがベイクセール(手作りのクッキーなどを売って、
寄付金集めをするイベントのことだそうだ)を開催するなど、
草の根的な活動を通してオバマ氏を支援したのだとか。
また、オバマ氏陣営にとっては、若年層の開拓が重要な戦略と
位置付けられていたことから、ケータイもうまく活用していたそうだ。
例えば、キャンパス内のイベント開催時に、ケータイメールで
オバマ氏支援サイトへのメッセージの投稿を呼びかけることで
メッセージ送信者の連絡先を獲得し、以降の各地でのイベントへの集客に繋げる、
といった高度なテクニックも駆使していたとか。
ちなみに、米国ではケータイの電話番号も地域ごとに付番されており、
テキストメールと呼ばれる方法でメッセージを受信すれば、
送信者の電話番号が獲得できると同時に、居住地域がわかるとのこと。
したがってオバマ氏陣営は、この電話番号からメッセージ送信者の居住地を特定し
当該エリアでのイベント開催時にテキストメールで来場を呼びかけたわけだ。
その他のメディアとしては、大統領選では定番のテレビCMに加えて、
ゲームの看板などへのロゴのプレースメントなどを活用。
また、あらゆるメディアにおけるロゴの扱いは、
見事にインテグレートされていたという。
石塚さんおよびスタッフの方々のお話をまとめると、
Changeという魅力的なスローガンと、
これを伝えるためのIMC(Integrated Marketing Communication)戦略、
そしてWeb2.0を駆使した草の根的活動がオバマ氏の勝利をささえたとのこと。
換言すれば、石塚さんの著書のタイトルである
「顧客の時代」は企業のマーケティング活動のみならず、
政治の世界でも顕在化しているのだ。
冒頭でも紹介した石塚さんの著書、
「『顧客』の時代がやってきた! 『売れる仕組み』に革命が起きる」
をまだお読みでない方は、今すぐにお申し込みください。
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https://im-press.jp/books/dyna07.html
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