GyaOのマーケティング戦略

2006年9月28日

昨日は、月刊「アイ・エム・プレス」主催のお客様との関係づくりを語る会、
「I.M.press Live!」が開催された。テーマと講師は下記を参照。
■テーマ
無料動画配信サービスで1,000万人の視聴者を獲得!
パソコンテレビ「GyaO」の現状と今後の可能性
■ゲストスピーカー
㈱USEN GyaO事業本部 営業曲 メディア推進器各部 部長 江竜寿さん
パソコンテレビ「GyaO」については、月刊「アイ・エム・プレス」2006年8月号の
テレビショッピングに関する特集でケーススタディとして取材したのが最初。
ここでは2006年2月にスタートしたショッピングチャンネルにフォーカスしたが、
昨日は打って変わってGyaO本体のマーケティング戦略にフォーカスした。
同社の事業構造は、視聴料は無料で、広告収入により成り立っている。
広告には、前者は視聴時間の8~10%を占めるCMとバナーがあり、
近々、メール広告もスタートする予定とのこと。
同社では、2006年6月に視聴者数が1,000万人を突破、
名実ともに「ブロードキャスト」の仲間入りをしたことを受けて、
この夏から視聴者属性に応じたCMの配信を開始。
会員登録時に取得しているデータは、性別、年代、郵便番号、職業の4項目だが、
このうちすでに性別と年代の組み合わせによる8分類、
および郵便番号に基づく県単位でのCM配信をスタートしている。
同社のCMはインプレッション当たりの課金システムになっているが、
こうした属性により配信先をセグメンテーションすると、
インプレッション当たりの単価に属性数に応じた金額が加算される仕組みだ。
現在、化粧品や菓子など消費財メーカーが、自社製品のターゲットに
効率的にCMを配信するべくこの仕組みを利用しているとのこと。
今後は、電力・ガス会社などが自社の営業エリアに応じて配信先を絞り込んだり、
全国チェーンが地域ごとに問合せ先を差し替えてCMを配信する、
といった利用が見込まれているという。
欧米では、CATVなどが以前から同様の取り組みをスタートしているが、
いよいよ日本でも、放送側ではなく通信側からのアプローチで、
動画CMの視聴者属性に応じた配信がスタートしたわけだ。
このほか昨日のライブでは、企業が提供するインフォマーシャル型の番組や、
動画配信の競合が激化する中でのGyaOの差別化戦略などをお伺いした。