DSC理事長中村伊知哉氏にインタビュー

2009年6月27日

過日、といっても先週のことなのだが、デジタルサイネージコンソーシアム
理事長の中村伊知哉氏にインタビューを行った。
詳細記事は月刊『アイ・エム・プレス』7月25日発行号に掲載されるが、
若者言葉で表現すると“ヤバイ”くらいに面白かったので、
まずはそのエッセンスとあわせて私の感想を書いておこうと思う。
まず、デジタルサイネージコンソーシアムでは、
デジタルサイネージを、屋外や店頭、交通機関など、
一般家庭以外の場所においてディスプレーなどの電子的な表示機器を使って
情報を発信するものと定義している。
その媒体特性は、動画や音声が付随していることから、
表現力において従来のポスターなどを上回るのはもちろん、
コンテンツを配信する場所と時間を特定できることも大きな特徴。
ここ数年では端末のネットワーク化が進んできたというので、
後者を実現する上での機動力も高まっているといえるだろう。
デジタルサイネージは30年近く前から存在したそうだが、
ここに来て注目が高まっている背景には、
ディスプレーやネットワークが低価格化していること、
およびコンテンツ&広告業界において、
新たなビジネス開発へのニーズが高まっていることがあるという。
2007年6月には、これを産業として成立・発展させるための課題解決を目的に、
ディスプレー・メーカーや通信会社はもちろん、
広告会社、コンテンツ制作会社などの参加により、
デジタルサイネージコンソーシアム(DSC)も設立された。
発足から2年を経た現在、DSCの会員数は152社に達しており、
2015年には1兆円市場を創出するべく、
デジタルサイネージそのもののPR・プロモーションはもちろん、
システムの標準化、広告効果指標の策定、
コンテンツの倫理コードの必要性の検討などに取り組んでいるとのこと。
弊誌のインタビューでは、これらデジタルサイネージの現状に加えて、
通信・広告などの各業界による注目の背景と狙い、実際の活用事例、
さらには課題と展望について語っていただいたので、
詳細は月刊『アイ・エム・プレス』7月25日号をご覧いただければと思う。
私がこのインタビューを“ヤバイ”くらいに面白いと思ったのは、
これまで弊誌で取り上げてきたさまざまな顧客接点=メディアや店頭が
“つながる”道筋が見えてきた気がしたため。
中村氏はインタビューの中で、デジタルサイネージとケータイ、
デジタルサイネージとテレビの連動の重要性に言及しているが、
前者は広告と購買行動を連動させる仕組みであり、
後者はマス広告や屋外広告と店頭SPを連動させる仕組みと言えるのではないか。
このほかインタビューでは、受信端末を搭載した値札を使うことで、
メーカーが全国の小売店に一斉にタイムセールをかけるといった、
B to B to Cモデルのデジタルサイネージの活用方法も紹介されていた。
こうした取り組みが進むことによって、
AIDMAやAISASなどといわれる生活者の購買行動、
換言すればデマンドチェーンの多くの部分がつながり、
ダイレクトマーケティング的な様相を呈してくるのではないか。
(もちろん、水滴の上に広告コンテンツを表示するなど、
表現上でもさまざまな工夫ができるようだが)
というわけで、月刊『アイ・エム・プレス』では、
7月25日発行号の中村氏のインタビューをスタート地点に、
従来の連載企画「店頭プロモーション新時代」を一新。
デジタルサイネージの活用事例を連載していく計画である。