一昨日は、弊社の「第10回CRMソリューションセミナー」だった。
おかげさまで、200人近くの方がお運びくださり、盛況のうちに幕を閉じた。
弊社のCRMソリューションセミナーの時は、いつも私が挨拶をするのだが、
実は挨拶は大の苦手。そもそもが取材・原稿執筆を仕事としてきただけに、
書くことは苦にならないものの、聴衆の前で話すのは大きなプレッシャーだ。
そういう意味では講演だって得意ではないのだが、挨拶はそれ以上に憂鬱。
理由を聞かれても自分でもいまひとつよくわからないのだが、
講演の場合は、情報を整理して自分の考えを交えて伝えればいいのに対して、
挨拶の場合には、挨拶らしくあらねばならないとか、場を盛り上げねばならない、
といった「ねばならない」系のことが多い気がして、それに縛られてしまうのだ。
何かに縛られて話すということは幼い頃から苦手で、学芸会でも父兄の役とか、
風の役とか、ロバの役とか、簡単に言えばその他大勢の役しかやったことがない。
今回は前日までバタバタしていたので、挨拶の原稿を考えたのは当日の朝。
前回のセミナーの時の挨拶原稿を読み直し、必要なスペックを更新すると同時に、
「ダイレクトメール進化論—結果につながるDMをどのように実現するか」という
今回のテーマの主旨を加えようと思っていたところ、あることに気が付いた。
それは、ケーススタディを発表してくださった講師の部署と肩書き。
ディー・エイチ・エルの佐藤靖子さんの肩書きがマルチチャネルマネージャー、
ファンケルの中村光輝さんの部署が顧客マーケティンググループだということだ。
「マルチチャネル」と「顧客マーケティング」である。
実はそもそも、「ダイレクトメール進化論」というメインタイトルは、
無宛名郵便物の登場や、バリアブル・プリンティングの発展などをイメージして
企画したものだったのだが、そうした手法の問題もさることながら、
各講師の部署と肩書き、すなわち、マルチチャネルと顧客マーケティングこそが、
より本質的な意味でのDMの進化ではないかと思うに至った。
一方、サブタイトルは、「結果につながるDMをどのように実現するか」。
これは20年以上前から多くのダイレクトマーケターが取り組んできたことだが、
企業環境が変化する中で、この分野のリーディング・カンパニーは、
そのための手法のみならず、戦略を進化させているということを改めて痛感した。
そこで今回はこれをネタに挨拶原稿を作成。苦手な挨拶は何とか終了した。
実際のセミナーの模様は、月刊「アイ・エム・プレス」7月25日号に
掲載されるので、そちらをお楽しみに!
DMの進化とは
2007年6月16日