5月号には、オーストラリア盲導犬協会のコーズ・マーケティング成功事例も!

2011年4月23日

今週は月刊『アイ・エム・プレス』5月号が納品された。

本号は、まさに東日本大震災の前後に取材・編集に当たっていた号。
以前のブログにも書いたが、当初の予定を急遽変更し、
「災害時の企業対応とコーズ・マーケティングの可能性」を特集、
業種・業態もさまざまな65社による被災者支援への取り組みをまとめると同時に、
各界の識者へのインタビューや寄稿を通して、
災害時の企業のあり方や、コーズ・マーケティングの可能性を検証した。
詳細はこちら
弊誌としては、こうした情報を誌面を通して提供することで、
間接的ではあるが、東日本大震災の被災地の復興に
少しでも寄与できれば幸いである。
お忙しい中、インタビューや寄稿にご協力くださった皆さま、
本当にありがとうございました。
また、本号で2回目を迎えるボブ田中氏による連載
「世界の広告賞受賞作品に学ぶ 生活者の行動を促進するクリエイティブ」では、
「社会貢献型キャンペーンにダイレクトマーケティングの新しい可能性を見た」として、
オーストラリア盲導犬協会が展開した「SUPPORT SCENT」
(支える香りの意味)というキャンペーンを紹介している。
これは物理的にモノが見えないということだけではなく、
“孤独”とも闘っている視覚障害者を支援するために、
視覚ではなく嗅覚に訴えることのできる香水「SUPPORT SCENT」を
著名香水ブランドと共同開発し、百貨店や化粧品店、インターネットなどで販売、
その売り上げの一部が団体に寄付されたというもの。
視覚障害者の団体に香水を染み込ませた手帳を送付する一方、
さまざまなメディア/チャネルを通してその存在を広く知らしめることで、
「社会貢献はしたいけれど、どうしたらいいのかわからない」という人々に
身近な社会貢献のきっかけを提供、大きな成果を上げたという。
本キャンペーンは、2010年カンヌ国際広告祭のダイレクト部門で
ゴールドを受賞したとのことだが、これも支援の対象こそ違えども、
コーズ・マーケティングの一例には違いない(詳細は誌面にて)。
今回の東日本大震災の被災者支援に当たっても、
何社かの企業が商品の売り上げの一部を義援金に当てる取り組みを行っており、
私もささやかな被災者支援活動のひとつとして、
スタートトゥデイの「災害支援チャリティTシャツ」を予約した。
今、改めて同社のWebサイトをチェックしてみると、
このTシャツの総販売枚数は何と17万6,988枚、
総販売金額は3億5,397万6,000円とのことで、その規模に圧倒されると同時に、
自分がわずかな金額でも参加していることを思うと、
なんだかとっても嬉しくて、感動してしまう。
(こうして結果をフィードバックすることって、大切ですね!)
本号の特集で紹介した65社による被災者支援策は、
3月末までのものを取り上げただけに、義援金や物資の提供といったものが多い。
しかし、被災地の復興には、まだまだ長い期間を要する。
こうした中、自社のマーケティング活動に被災者支援策を取り込み、
被災者・企業・顧客のwin-win-winを目指すコーズ・マーケティングは、
被災者支援を継続的な取り組みへと昇華させる上で、
大きな可能性を秘めているということを、
(“顧客”としての個人的な体験も踏まえて)確信している。
月刊『アイ・エム・プレス』5月号の詳細、およびお申し込みはこちらから。