木曜日は、以前にもこのブログでご紹介した、
Direct Marketing Workshop(DMW)の会合に参加した。
今回のテーマは、「Web2.0時代の口コミマーケティング
~ブロガーの視点から見た留意点と成功のポイント~」。
語り手は、自らカリスマブロガーであると同時に、
「らむね的通販生活」、
「ワーキングマザースタイル」
などのブログサイトの主催者としても知られる村山らむねさん。
今回のDMWでは、自己紹介に続いて口コミマーケティングのマトリクスを提示。
このマトリクスをベースに、口コミマーケティングの分類ごとに、
仕組みの概要にはじまり現状、留意点を、支援企業や
ユーザー企業(自社のマーケティングに口コミを活用している企業)
の事例を交えてご紹介いただいた。
マトリクスは縦軸が「有償⇔無償」、横軸が「未経験⇔経験」で構成されており、
前者はブロガーが口コミ対象商品のメーカーなどから報酬を得ているか否か、
後者はブロガーが口コミ対象商品を経験しているか否かを指す。
各象限にプロットされる口コミマーケティングの分類は、以下の通り。
<有償×未経験>
・現金報酬(商品未経験ブロガーに口コミ対象商品のメーカー等が報酬を支払い)
・プレゼント(メーカー等が自社商品のレビューを誘発するキャンペーン展開)
・新作発表会招待(メーカー等がブロガーをイベントに招待しレビューを誘発)
<有償×経験>
・現金報酬(商品経験ブロガーに口コミ対象商品のメーカー等が報酬を支払い)
・現物支給(口コミ対象商品のメーカー等がブロガーをモニターに起用)
<無償×未経験>
・期待レビュー(ブロガーが未使用の商品を期待に基づきレビュー)
<無償×経験>
・自腹レビュー(ブロガーが自腹で商品を購入してレビュー)
どうです? 企業視点のみならず、ブロガー視点を交えた、
なかなかよくできたマトリクスですよね。
個々の分類ごとの説明に続いては、いくつかの分類の複合型にも言及され、
最後はまとめとして、以下の2点に言及された。
1点目は、ブロガーは読者の信頼を裏切りたくないと思っているので、
口コミマーケティングの展開に当たっては、
これを壊さないような方法を採用するべきであるということ。
ここで終わるときれいなのですが・・・と、上記に続いて投げかけられたのが、
「本当のストイックはブルジョアにしか許されないのか?」という疑問。
「Web2.0」は器が儲かる仕組みに過ぎないとした上で、
「Web3.0」時代には、コンテンツクリエイターが正当な評価と対価を得る
仕組みができるといいなぁという自らの期待を語られ、
1時間半に及ぶお話を締めくくられた。
らむねさんには、弊誌の「Live!」にもご登場いただいたことがあるが、
企業とブロガーの双方の視点を自らの体験を通して理解されていることに、
プレゼン上手(前の日が徹夜でテンションが高かったらしいが・・)が加わり、
常に聴き手を惹きつけて、微塵も退屈させないところがすごい!
らむねさん、どうもありがとうございました。
この週末にはどうぞゆっくりお休みください。
そして近々、「Web3.0」について議論しましょうね!
4月のDMW
2007年4月14日