4月のライブ

2007年4月28日

一昨日、月刊「アイ・エム・プレス」主宰のお客さまとの関係づくりを考える会
「Live!」が開催された。今回のテーマは、
「クロスメディアで効果を最大化! 大塚製薬の口コミ・プロモーション」。
ゲストスピーカーは、大塚製薬(株)製品部 オロナミンC・ファイブミニ
プロダクト マーケティング マネージャーの井上将司さん。
まずは冒頭で、マーケティング環境の変化について、
メディアミックス(~05年)→クロスメディア(07年頃)→融合(11年年頃)、
間接影響型→ネタ触発型→直接対話型などの言葉を使って説明。
次に、2006年度のマーケティング環境として、以下の3点を提示した上で、
月刊「アイ・エム・プレス」3月号でも採り上げた、
同年度のマーケティング戦略についてご説明いただいた。
・潤沢ではない広告予算(売り上げに応じてオロナミンCの10分の1の規模)
・絞られたターゲット層
・やや複雑な説明を要する製品コンセプト
2006年度のマーケティング戦略は、TVCMを止めて、Webを中心に
生活動線メディアに集中するというもの。
具体的には、植物繊維を摂って美人になるという「ファイバー美人大学」と、
体内に潜む7種類の悪玉を追い出して健康になるという「体内怪人WEB」の
2つのオリジナルサイトを開設。SNS大手のmixiの公認コミュニティや、
雑誌、交通広告などでサイトへの集客を促進した。
結果、多くのアクセスを集めると同時に、ネット上で話題になった後に
雑誌などを絡ませることでさらなるアクセス増が図れることが判明したものの、
売上高という観点からは期待したほどの効果が得られなかった。
(ただし、ファイブミニの中心顧客層が50代であるのに対し、
若年層の購買を押し上げる効果はあったらしい)
これを受けて、息が長く、ターゲットも幅広いブランド(ファイブミニ)では、
セグメントしたターゲットのみに訴求したのでは無理があること、
世代によってリーチメディアが異なることを実感したという。
そこで2007年度のファイブミニのマーケティング環境を下記のように認識。
・自己関与度の低い飲料カテゴリー
・基本的な味、エモーショナルな関係で成り立っている
・ターゲットが幅広い
・短期なら全世代だが、ブランドの将来を考えると若年層への訴求が必要である
ことから、双方へのアプローチが必要(WebとTVCMを併用)
以下のようなマーケティング展開を決めたとのこと。
・ティーザーとしての2つのWebサイトを開設
・CM発表会を開催
・CMをオンエアすると同時に本番のWebサイトを開設
・裏サイトを開設
・裏サイトから発生したWeb専用のバイラルCMを展開
・バイラルCMをTVなどでオンエア
最後に、これらをプロデュースした井上さんご自身のお考えとして、
以下の2点を提示されてお話は終了。質疑応答を経て、
講師を囲んでの懇親会へとなだれ込んだ。
・ブログは口コミの発信源となり得る
・自分がコミュニケーション・ディレクターとなり、
メディア・プロデュースという概念でプランニングを行う
私自身は、まさにファイブミニの発売時にターゲットとなった世代で、
当時は、女性にも抵抗のないあのスマートなボトル、
ちょっとオレンジ掛かったあの淡いピンク色、
そしてレタス1.8個分の食物繊維とレモン15個分のビタミンCが
含まれているという商品特性に心惹かれた記憶がある。
加えて発売時に、商品開発にかかわる取材で、
初代のプロマネにお世話になったこともあり、個人的には馴染み深い商品だ。
この4月から開始された2007年度のマーケティング展開は現在進行中だが、
すでにティーザーとしての2つのWebサイトは開設済み。
レタモン:http://www.shin-yasai.jp/
スーパーレタス&グレートレモン:http://www.shin-shohin.jp/
また、レタモンのTVCMは下記のサイトで見ることができる。
http://www.otsuka.co.jp/cgi-bin/adv/index.cgi?ad=fib
ご興味のある方は、ぜひご覧ください。
なお、本日ご紹介した、月刊「アイ・エム・プレス」
お客さまとの関係づくりを語る会「Live!」は、偶数月(12月を除く)の
第4木曜日に、取材先、インタビュー対象者、ご執筆者など、
弊誌にゆかりのある方をゲストスピーカーにお迎えして開催しています。
1回ごとでもご参加いただけますが、ご興味のある方は、
この機会にぜひお得な会員制度にご登録ください。
年会費は、定期購読者・回覧者が1万円、一般が1万5,000円。
詳細は、下記をご参照ください。
https://im-press.jp/seminar/live.html