2009年のお正月特集は・・・

2008年12月14日

いやいやすっかりご無沙汰してしまった。
編集スタッフが1名体調不良という中で、
お正月特集を盛り込んだ月刊『アイ・エム・プレス』1月号の
印刷入稿~校正戻しで、バタバタもいいところだったのだ。
2009年のお正月特集は、昨年同様、下記の2つのコンテンツから構成した。
■2008年のビジネスシーンを振り返る
■“顧客づくり”支援 注目企業の「2009年 わが社の戦略」
(「わが社」という言葉は、あまり好きではないのですが、
これといった代案が浮かばない中で、昨年のままになってしまいました[[pict:horori]])
お正月特集の編集作業を終えると、ページ数の多さもさることながら、
1年を振り返り、さらに次の1年をイメージするという内容においても、
なんだかぐったり疲れるのは例年のこと。
前者の「2008年のビジネスシーンを振り返る」は、
弊社内のナレッジや経済紙・業界紙などのニュースを基に、
1年分(厳密にいうと、編集作業に1カ月を要するので11カ月だが)
の年表を作成するところからスタートするのだが、
これも毎月、こまめにやっておけばいいものを、
まとめてやろうとするものだから、けっこうな業務量になる。
そして、これを見て社内でディスカッションを行った上で、
編集部として1年間のトレンドを振り返る原稿をまとめると同時に、
弊誌のコメンテーターの方々からコメントをいただき、
これら3つの要素をレイアウトしてページを構成するという段取りだ。
雑誌のお正月特集は、主に顧客接点ごとにトレンドを追いかける
スタイルになっているのだが、総じて言えば、
2008年に特徴的なトレンドは以下の4点だと認識している。
■マス広告→ネット広告への動きがいよいよもって本格化してきた。
■とはいえ、すべてのマーケティング・コミュニケーションが
ネットに置き換わるわけではなく、
アナログ系のメディアとネット系のメディアを
どのように融合していくかが模索されている。
(クロスメディア、マルチチャネルなどのキーワードがこれを象徴)
■アナログ系の顧客接点かデジタル系の顧客接点かの別を問わず、
従来からの生活者への情報発信のみならず、
生活者からの情報受信にもフォーカスが当たっている。
(生活者参加型のコミュニティサイトの運営、ブログ分析、
コールセンターにおけるVoice of Customer活動など)
■ネットが生活者と生活者、生活者と企業をつなぐ中で、
従来は企業サイドが担ってきた業務の一部を、生活者が担うようになってきた。
(生活者の手によるコンテンツを企業の広告宣伝活動に生かしたり、
そもそもの広告宣伝活動そのものを生活者の手に委ねたり、
あるいは、1月号の第一特集でも取り上げるように、
生活者を商品開発のプロセスに参加させるなど)
■ネットが生活者と生活者、生活者と企業のみならず、
企業と企業をもつなぐことで、企業間のコラボレーションが加速。
広告モデルのサイトが雨後の竹の子のように誕生すると同時に、
広告主側の企業も自社サイトに広告を集広するなど、
広告主とこれを支援するメディア側がボーダレスになってきた。
5つ目のメディアのことについては、
弊社もある意味メディア側の企業には違いないので、
色々と思うところがあるが、この点については別の機会に譲る。
また、顧客接点ごとに見ると、やはり何と言っても、
ケータイ・マーケティングをめぐる動きが注目である。
一方、後者、つまりお正月特集の2つ目のコンテンツである
「2009年 わが社の戦略」については、
今年も20社を上回る企業からコメントをお寄せいただいた。
全体を読んで思うのは、この急激な景気の悪化の中で、
CRM(Customer Relationship Marketing)が改めて注目されると見て、
2009年の戦略を打ち出されている企業が目立つということ。
つまり、不況期には新規顧客の獲得が困難を極めることから、
既存顧客とのリレーションシップを大切にしないと、
生き残っていけないというコンテキストだ。
2008年には、流行り言葉でいえば“クラウド・コンピューティング”、
すなわちSaaS型のソフトウェアの開発が相次いだが、
こうした中でCRMシステムへの投資は、
減価償却の対象からランニングコストへと変化しつつあり、
かつ、フレキシブルな運用が可能になってきている。
こうしたこともCRMへの注目を高める一要素となっているようだ。
お正月の第二特集を掲載した超特大号となった
月刊『アイ・エム・プレス』1月号は、12月25日のクリスマスに発売されます。
このブログをご覧いただいている方で、まだ弊誌を読んだことがないという方は、
この機会にぜひお申し込みください。
いつもよりページ数が多いのもさることながら、
お正月特集を通して弊誌のコンセプトの全体像がご理解いただけると思います。
(Web上に目次などがアップされるのはクリスマスになります)