2つのトップインタビューを終えて

2009年5月30日

ああ、ようやく週末だ。
最近、忙しいんだか、年なんだか、風邪気味なんだかよくわからないが、
夢遊病のように1週間が過ぎていく気がする。
連休からまだ1ヶ月も経っていないのが、信じられない思いだ。
さて、先日、月刊『アイ・エム・プレス』7月号のトップインタビューで、
イワブチというリフォーム会社をお訪ねし、興味深いお話をうかがった。
この会社では、営業部隊に担当制を導入。
個々の営業担当者に成約に先駆けての商談はもちろん、
施行管理からアフターサービスに至るまでのすべてのプロセスを担当させることで、
一貫したサービス体制を構築している。
そうして顧客サービスを拡充する見返りに、
価格訴求はせず、35%の粗利を確保することに成功しているのだ。
これは6月号のトップインタビューで取材にご協力いただいた、
家電量販店の(株)ヤマグチのサクセスストーリーにも通じる話。
同社では競合店が進出し、価格競争が激化する中で、
10年後に粗利35%を達成することを目指して、
“安売り”とは逆の“高売り”に乗り出すと同時に、
顧客サービスの徹底を図ることで、今や当初の目標を上回る、
38.8%の粗利を確保するに至っている。
このように、顧客サービスを徹底して高粗利を実現する、
という意味では共通性の高い両社だが、
これを支えるマネジメントの仕組みはそれぞれに異なる。
まずイワブチでは、経営理念を噛み砕いたクレドを作成・配布しているほか、
毎年、年度始めには、社長自らが100ページにも上る経営計画書を作り、
これを全従業員に配布するというやり方で、経営理念はもちろん、
これに基づき“何を”“どのように”行うかの共有を徹底。
一方のヤマグチでは、顧客や商品を絞り込んだうえで、
粗利ベースでのマネジメントを徹底。
営業担当者にデイリーで、全社、グループごと、個人ごとの
粗利金額をFAXすることで、スピーディな対策を可能にしているのが特徴だ。
2ヶ月続けて、こうした高収益の中小企業の経営者を
インタビューさせていただくことで、
私自身、いろいろと学ぶところがあった。
まず、東京オリンピックの翌年に当たる1965年、務めていた会社を退職し、
23歳で起業したというヤマグチの社長の下記の一言は、心に刺さる。
「やはり小さなところは安売りをしてはダメ。
きちんと利益を取って、お客さまとよく話して、
買っていただいたら、その商品はずっと面倒を見させていただく。
それでいいのではないかと思います。」
方や4代目経営者であるイワブチの社長のインタビューでは、
お客さまに回答していただくアンケートの話が心に残った。
サービス施設などに置かれている多くのアンケートが、
どちらかというと不満を導き出すかのように設計されているのに対し、
同社のアンケートは、お客さまにお褒めの言葉を書いていただくのが主旨。
そのお客さまからのお褒めの言葉を社員の元気に転換し、
お客さまへのサービスを拡充、ひいては社会に貢献することで、
結果的に収益が上がるというのがその心だ。
(株)ヤマグチ 代表取締役 山口勉さんのインタビューは、
月刊『アイ・エム・プレス』2009年6月号、 ←出来立てホヤホヤ!!
(株)イワブチ 代表取締役 鮎川嘉文さんのインタビューは、
月刊『アイ・エム・プレス』2009年7月号、 ←6月25日発行!!
の巻頭カラーページをご参照ください。
元気になること請け合いです!