郵便

2005年3月2日

最近、個人的な手紙のやりとりはめっきり減ったが、
そうは言っても昔ながらの郵便には、
人々の色々な想いが詰まっているものだ。
私のダイレクトマーケティングの大先輩に当たる先生から、
こんな電話をいただいた。
いやー、まいったよ~! 
昨日、米国のCさんから電話がかかってきて、
僕に郵便物を送ったら、住所が違うと戻ってきたって言うんだよね。
確認したところ、部屋番号がちょっと違うだけなのに、
たったそれだけのことで届けてくれないんだ。
つい数日前にも似たようなことがあったばかりなので、
郵便局に電話をして怒鳴りつけたら、
2人してすっ飛んで謝りに来たよ。
私は最近、郵便局のサービスは良くなったと感じているので、
そこまでの話を聞く限りでは、
大量の郵便物を扱えばミスもあるだろうし、
先生にとっては不運なことだけれども、
郵便局の人がすっ飛んで謝りに来るなんて、
やっぱりサービスは改善しているんだなぐらいにしか思わなかった。
しかし、話はそれだけでは終わらなかった。
西村さんね。人間、年取ると、クリスマスカードって大事なのよ。
特に海外にいる友人からクリスマスカードが届くということは、
その人が生きていることが確認できる大切な機会なんだよね。
毎年、クリスマスカードが届いていた友人から、
ある年、クリスマスカードが届かなければ、
それはその友人が死んだという知らせなんだよね。
話は思わぬ方向に発展していった。
なるほど! 日本では年賀状で同様のことが言われるが、
米国ではクリスマスカードがそうなのか・・・。
ましてや海外の友人とは会う機会が限られているし、
そんなことが気になる高齢者は、eメールも送れなかったりする。
先生は、「すっ飛んできた」郵便局員に、
このクリスマスカードの話を例に、
彼らが運んでいる郵便物がいかに大切なものかを、
懇々と話したそうだ。
なかなかいい話ではないか。