車内アナウンスは乗客目線で

2008年12月21日

いよいよ今年も残すところあとわずか。
出勤時の電車の中は疲れた表情の人々でいっぱいだし、
夜はといえば、景気のせいか例年ほどではないものの、
お酒を飲んで赤い顔をしたオジサンたちの姿が目立ってきた。
私は通勤時に小田急線を使うことが多いのだが、
以前から、少しずつ異変が起きているような気がしていた
その車内アナウンスが、この年の瀬を迎えて、
いよいよもって変わってきたように感じている。
最初は、雨の日に「傘のお忘れ物がないように・・・」といった、
比較的たわいないものが多かったのだが、
先日、「今年ももうあとわずかを残すばかりとなりました・・・」に始まる、
年の瀬を意識した乗客を慮るアナウンスが流れてきたときには、
「え? これって電車の車内アナウンス?」と、思わず耳を疑ってしまった。
また、小田急線はこのところ遅れてばかりで、
信号や車両の故障やら、車内での急病人の発生やら、
早い話が遅れる日が遅れない日を上回るのではと思えるほどなのだが、
そうした万が一(はっきり言っていつもだが)の時のアナウンスも、
確実に変化しているようだ。
例えば信号や車両の故障のときには、
「本日は、○○の故障によりお客様の到着が遅れ、
たいへん申し訳ございませんでした」などとアナウンス。
つまり、詫びるべきは“電車が遅れたこと”よりも、
その結果、“お客様の到着が遅れたこと”というスタンスは、
まさに“乗客目線”以外の何ものでもなく、
従来の車内アナウンスには見られなかったことではないだろうか。
また、車内での急病人発生のときには、
「本日は、車内で具合が悪くなられたお客様への対応のため・・・」などと、
“急病人が発生した”ことが遅れの原因ではなく、
“急病人への対応を行ったこと”を原因としているのも、
具合が悪くなったお客様への配慮が感じられてなかなかだ。
もうかなり前のことだが、総武線が大幅に遅れ、
その原因を「○○駅付近で架線にビニール紐がひっかかったため」
と説明されたときには、頭に血が上ると同時に、
ハラワタが煮えくり返りそうになったが、
これと比べると格段の進歩といえるだろう。
先週になって気がついたのだが、現在、小田急線のドア上には、
「お客さまをおもうきもちを、今日も磨いています」
(表記方法はぶれているかもです)というキャッチとともに、
以下の3つの取り組みを推進している旨の広告が掲出されている。
①接遇はもっとお客さまの立場で
②アナウンスはもっとわかりやすく
③介助はもっと適切で的確に
うーん。なるほど!
小田急電鉄では、アナウンスをわかりやすくすることに取り組んでいたのだ。
なんでも元客室乗務員をスタッフに迎えているらしい。
この広告には、「小田急お客さまセンター」の電話番号も
大き目にうたわれていることから、前述したようなアナウンスの改善は、
コールセンターに寄せられたお客さまの声を反映した結果、
すなわちVOC(Voice of Customer)活動の一環でもあるのだろう。
「お客さま」である私が自然と変化に気がついたのだから、
この取り組みは実効が上がっているといえそうだが、
いくら感じがよくても、遅れてばかりではしょうがないので、
その点を何とかして欲しいことには違いない。