米国のEビジネス事情

2007年4月4日

昨日は、月刊「アイ・エム・プレス」で何度か連載をお願いしたことのある、
米国在住のダイナサーチの石塚さんにお目にかかった。
直近でお願いした連載は、2007年2月号まで続いた、
「顧客を知る、顧客とつながる 顧客主導型市場における米国優良企業の挑戦」。
弊誌ではこれまでに計3回ほど石塚さんに連載をお願いしているのだが、
最初の2つの連載は、いずれも、米国におけるeビジネス事情がテーマ。
eビジネスにかかわる2つの連載の間には何年かのインターバルがあり、
初回連載の時点ではさまざまなビジネスモデルのネット専業企業の台頭、
2回目の連載では、その後のネット専業企業の盛衰や、
伝統的企業によるeビジネスへの取り組みをご紹介いただいた。
そして、それからさらに年月が経過した一昨年の暮れに、
米国ではいよいよ「顧客主導型市場」が本格化してきたとして、
前述の連載をご執筆いただくことになったのである。
そして今、米国のeビジネス市場はたいへんなことになっているらしい。
というのは、新たなビジネスモデルを開発しても、
フォロアーが次々と登場するので、ビジネスモデルがすぐに陳腐化し、
次々と新しいビジネスモデルを開発しないとビジネスが立ち行かないのだという。
かつて、米国は15年~20年、日本に先行していると言われていた。
インターネットにより世界が狭くなった現在は、
この15~20年は半分以下に短縮されているのではないか。
だとすると、日本にももうすぐにこうした時代がやってくる。
あるいは、すでに始まっているのかもしれない。
インターネットのおかげでさまざまなビジネスモデルの展開が可能になったが、
それはあくまでもビジネスの仕組みであり、問題なのはそこに何を載せるかだ。
優れた商品・サービスには多少の不便さが伴っても、人が群がるもの。
仕組みだけでなく、本質を見極めることに、時間を費やしたいものである。