新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
31日の日経9面の「企業再生は今」の<下>に、
「浮上のカギは現場力」という記事が掲載されている。
月刊「アイ・エム・プレス」のトップインタビューで取り上げた
福助など数社を引き合いに、現場力の重要性を説いている。
振り返ってみれば昨年、トップインタビューにご協力いただいた
トップマネジメントの多くが、現場力重視の旨を語っている。
日経でも取り上げられた福助に限らず、メリーチョコレート然り、
チャイナクイック然り、はとバス然り・・・。
福助が海外ブランドのライセンス生産から、自社ブランドに戦略を転換。
ライセンス生産により培われた技術力を活かすと同時に、
直営店を開店してマーケットの動きを直接、肌で感じることで、
ヒット商品を次々と生み出しつつあるのと同様に、
これらの企業では、確かな技術力に磨きをかけると同時に、
店頭やサービス担当者といった顧客接点を重視し、
お客様の動向を日々ウォッチ、その声に耳を傾けることで、
刻々と変化するマーケットに対応している。
そう。現場力とは、マーケットに真摯に対峙し、
その動向に応じて自ら変化し続けるパワーにほかならない。
昨年のトップインタビューでは、イートレード、ジャパンネット銀行、
ウェブクルーなどのネット専業企業も取り上げた。
これらの企業においては日々、アクセスログを通じて、
ネット上でのお客様の行動をウォッチし、これに対応しているわけで、
まさにオンデマンドでの現場力を発揮していると言えよう。
それでは弊社のような出版ビジネスにおける現場力とは何か。
それは編集であれば取材時、営業であれば営業訪問時、
カスタマーサービスであれば問い合わせを受けたときに、
そもそもの目的をきちんと遂行するのは当然のこととして、
さらにそこから何を感じとり、何を創造できるかということだと思う。
たとえば編集スタッフであれば、取材時に収集した情報を、
何らかの文脈で他の情報と関連付けて、
新たな連載や特集テーマの企画へとつなげていく。
たとえば営業スタッフであれば、見込み客の訪問時に、
その見込み客のビジネス上の課題を理解し、
次なる提案はもちろん、新たな商品開発につなげていく。
たとえばカスタマーサービスであれば、
お客様が問い合わせをされた背景に思いを巡らし、
サービスやその告知方法の改善につなげていく。
外部との接触機会の限られる管理部門も例外ではない。
管理部門においては従業員=お客様と見なして、
彼らとのやりとりや問い合わせの背景に思いを巡らすことで、
社内手続きや福利厚生制度の改善につなげることができるだろう。
このように現場力は、いわゆる顧客接点だけでなく、
企業の中のあらゆるセクションにおいて発揮できるし、
また、発揮していくことが求められている。
そして現場力を発揮するためには、
私達ひとりひとりが日々の変化を興味をもって見据える同時に、
そこにヒントを得て新たな世界を創造する
アイディアとイマジネーションが求められると言えるだろう。
そしてラッキーなことに、それは仕事を面白くするコツでもある。
元日からこのブログにお立ち寄りくださった皆様にとって、
2006年がこれまで以上に面白く仕事ができる1年でありますように!
新しい年の始まりに
2006年1月1日