中国ダイレクトマーケティング事情

2006年5月11日

昨日は、日中ダイレクトマーケティング研究会のお二人と
久しぶりにお目にかかった。お二人は、先月、中国・北京で
開催された「国際通信販売トップフォーラム」に参加されたばかり。
食事をご一緒しながら、中国の通信販売の最新事情をお伺いした。
同研究会事務局長の山本氏には、昨年、中国でのイベントの模様を、
弊誌にリポートしていただいたが、そこにも書いてあったように、
中国では通販会社のコールセンターに寄せられる電話のうち、
実際に購入に至るのは23%とか。問い合わせや相談をした結果、
購入に至らないケースが8割近くを占めているわけだ。
また、もうひとつの日本との大きな違いとして、
通販の基本はテレビショッピング(しかもCS!)であり、
カタログなどの紙媒体はあまり発達していないようだ。
そしてインターネットは先日のグーグルの一件に象徴されるように、
まだまだ自由に使えるようにはなっていないようだ。
なお、今回の視察を通しての最大のトピックは、
通信販売の基本媒体であるテレビの広告費が上がっていること。
それも昨年に比べて倍近くになっているそうで、
テレビショッピングのみに依存する通販会社が多い中、
死活問題にも繋がりかねないようだ。
こうした中、今後は、テレビショッピングでの購入客に
継続的にアプローチするカタログなどの強化が必至とのことだ。
日本でマス媒体通販が活発化したのは、1970年代のこと。
一時は専商など新聞通販を主体とした企業が躍進したものの、
その後業績が悪化し、一転して次々に倒産したことがあったっけ。
そこには広告費の問題もさることながら、
基本的なノウハウ不足などの理由があったと記憶している。
同研究会には、月刊「アイ・エム・プレス」7月号、8月号で、
中国の通信販売の最新事情について、
今回の視察結果を交えてリポートしていただくことになった。
お楽しみに!