レコメンデーション最前線

2010年11月27日

今週の木曜日、東京・八重洲ホールにて、
もうかれこれ半年近く前から準備を行ってきた
日本ダイレクトマーケティング学会 次世代Web研究部会と
月刊『アイ・エム・プレス』のコラボによる
オープンフォーラムが開催された。
今回のテーマは、「レコメンデーション最前線—-
顧客の行動に基づくパーソナルなアプローチ」。
まず最初に、(株)電通イーマーケティングワン 執行役員、
(株)インターロジックス 常務取締役の北澤麻衣さんが登壇し、
「レコメンデーションとは。顧客起点の展開に向け」をテーマに基調講演。
これに続いて、レコメンデーション・システム提供企業5社の
プレゼンテーションを実施。
■「キーワードレコメンドの効果的な利用方法」
(株)コトハコ 代表取締役社長 山内学さん
■「ソーシャルウェブ時代のレコメンデーション」
シルバーエッグ・テクノロジー(株) 専務取締役COO 西村淳子さん
■「“ワンチャンス”でのアップセルから、
長期的なLTV向上までをトータルに実現」
(株)ブレインパッド セールス&マーケティンググループ 佐藤洋行さん
■「レコメンド技術の適用分野の広がりと最新動向」
(株)ホットリンク 代表取締役社長 内山幸樹さん
■「レコメンドを超えるレコメンド」
(株)リッテル 企画・営業グループ 坂大嘉彦さん
5社のプレゼン終了後は、日本ダイレクトマーケティング学会
次世代Web研究部会の部会長である
同志社女子大学 情報メディア学科 教授の
中島純一先生に総括をしていただいた。

私自身は、同部会の幹事として、また、
同フォーラムの協力媒体である月刊『アイ・エム・プレス』の発行人として、
数ヶ月に及び本フォーラムの準備を担ってきた。
その間、訪れたレコメンデーションシステム提供企業は計9社で、
このうち4社はスケジュールの関係などで辞退され、
上記の5社にプレゼンテーションをいただくことになった。
準備段階では各社のプレゼン内容の同質化が懸念されていたものの、
実際にフタを開けてみればこれは杞憂に終わる結果に。
CRMの観点からレコメンデーションを語る企業があるかと思えば、
検索の観点からレコメンデーションを語る企業、
ソーシャル化の流れの中でレコメンデーションを語る企業、
レコメンド技術の新分野への適用を語る企業など、
各社各様の観点からテーマに迫るプレゼンをいただくことができた。
運営面では、プレゼン時間が1社20分と限られているだけに、
5分前に1回、3分前に2回などとベルを鳴らしてプレゼンターに
残り時間をリマインドした結果、全員が時間内にプレゼンを終了。
開演後のPCやプロジェクターのトラブルもなく、スムースな運営が実現した。
5社のプレゼンテーション終了後は、
会場を英国風パブ「HUB」に移して情報交換会を開催。
多くのプレゼンター&参加者が情報交換会にも参加され、
かつ、お約束の「1時間半」が過ぎても多くの方々が会場に残り、
グラス片手に談笑されている姿が印象に残った。
情報交換会の席上で何人かの方にお伺いしたところ、
「レコメンデーションシステムの導入を検討しているところだったので、
まさにタイムリーな企画だった」という参加者がいるかと思えば、
プレゼンターであるシステム提供企業の方からも、
「このように競合が一堂に会する機会がなかったので、
非常に参考になった」といった嬉しい感想をいただいた。
また、参加者、プレゼンターの双方から、
「今後もこうした企画を継続して欲しい」という声が寄せられたことから、
目下、次世代Web研究部会では、同様のフォーラムの継続展開を検討中。
「こんなテーマでオープンフォーラムを開催して欲しい」などの
ご意見・ご要望がありましたら、ぜひこのブログのコメント欄にお寄せください。
月刊『アイ・エム・プレス』とのコラボのあり方に付いても、
今回は「顧客の心に響くレコメンデーションとは」を特集した
2010年11月号に部会長の中島先生にご寄稿いただいたほか、
オープンフォーラムの来場者に名刺と引き換えで
同特集号をプレゼントさせていただいたが、
まだまだブラッシュアップする余地が残されていると言えるだろう。
とにもかくにも、10月の顧客分析をテーマにした「I.M.press白熱教室」
11月の創刊15周年記念期間限定イベント「アイ・エム・プレス博物館」
社内的には大イベントのオフィスのお引越し、そして今回のフォーラムと、
矢継ぎ早に展開してきた年内開催のイベントはこれにて打ち止め。
来週からは(って、この週末からだが・・・[[pict:horori]])年末進行の渦の中で悶絶しつつも、
本オープンフォーラムを含む来年のイベントの仕込を行うことになる。