フォートラベルにトップインタビュー

2008年2月23日

昨日は、月刊『アイ・エム・プレス』のトップインタビューで、
「旅行のクチコミサイト フォートラベル」を主宰する
フォートラベル(株)の代表取締役社長兼CEO 野田臣吾さんにお目にかかった。
「フォートラベル」は、情報収集から予約・購入、出発、帰宅後の行動に至るまで、
旅行に関連するあらゆる行動をサポートするポータルサイト。
旅行のサプライヤー視点ではなく、
旅行者の視点に立ったサービス展開を特徴としており、
そのコンテンツの大半は旅行者の手によるUGC(User Generated Content)。
すなわち同サイトは、旅行をテーマとした
CGM(Consumer Generated Media)でもあるのだ。
サイト上では、旅行業界が提供する情報はもちろん、
トラベラー会員が提供する旅行記や口コミ、旅先の写真などのUGCを、
海外旅行、国内旅行の別に、旅行のエリアやテーマから探すことができる。
つまり「フォートラベル」は、旅行者と旅行業界をつなぐ
旅行業界横断型のコミュニケーションプラットフォームとしても機能しているのだ。
もちろん、ツアー、航空券、ホテルなどの予約も可能だが、
いわゆる“レッドオーシャン”であるこちらは、
既存の旅行会社やオンライン予約サイトとの提携により実施しているとのこと。
現在のユニークユーザー数は230万人/月。
トラベラー会員は5万名超で、これらの会員がMy PageにアップしたUGCは、
旅行記が約19万冊、口コミが約8万件、旅行写真が約310万枚に達する。
旅行がテーマだけに、会員の約半分が35歳以上というのも大きな特徴だ。
一方の旅行業界は、旅行会社が約1.035社、宿泊施設が約6万3,500施設、
予約サイトが約100サイトを数えている。
ビジネスモデルは広告モデルが主体で、売上高の大半が広告によるもの。
このうち約半分が想定インプレッションベースのバナー広告、
残りの約半分が成約ベースの成功報酬で、このほかごく一部、
クリック課金による売り上げがあるとのこと。
中でも特徴的なのは、バナー広告の一部に位置付けられる編集タイアップ広告
ここでも会員が投稿した旅行写真や旅行記などのUGCをフル活用することで、
ユーザーの目線に立った広告表現を低コストで実現している。
実際の編集タイアップ広告を見ると、かつてはCGMをともすれば怖がっていた、
広告主の意識も変わったものだと痛感させられる。[[pict:bikkuri]]
とまあ、旅行記ならぬインタビュー記としては、ざっとこんな感じなのだが、
同社に限らず、ネット系企業にトップインタビューをするたびに思うのは、
社長が必ず私より若い(当たり前か?)ことと、早口だということ。[[pict:hekomi]]
ネット系企業の方々が早口なのは、やはりドッグイヤーならぬ、
マウスイヤーを生きているからなのか? ビジネスモデルが複雑なだけに、
早口で説明しないと、いくら時間があっても足りないというのも事実だ。
日本は高齢化が真っ盛りというのに、若い人たちがどんどん早口になっていくと、
デジタルデバイドのみならず、話す速度のデバイドまで発生するのでは?
などと余計な心配をしてしまった。え、私ですか? 何とか大丈夫!
必死になったのでちょっと肩は凝ったけど、ちゃんと付いていけましたから。[[pict:meromero2]]
写真は、お土産にいただいた、UGCを活用して制作したカレンダー。
週めくりなので、計53カットの国内外の旅行写真が使われており、
パラパラめくっていると、思わず旅行に誘(いざな)われる。
それが旅行業界によるあてがいぶちの写真ではなく、
旅行者が自らの体験を切り取った写真だと思うと、
なおさらそそられる気がするから不思議だ。

今週はリスボンがテーマで、トラベラー会員の1人である
yasuさんが投稿した「リスボンの路面電車」の写真。
インタビューに同行したプロカメラマンのO君は、
インタビューの内容もさることながら、このお土産を見て、
ビミョーな気持ちになっているに違いない。[[pict:hi]]
なお、フォートラベル㈱のトップインタビューは、
月刊『アイ・エム・プレス』3月25日発行号に掲載される。
同社のビジネスの概要はこのブログにご紹介した通りだが、
本誌ではこのほか、起業の経緯これまでの歩み
サイトへの集客トラベラー会員とのコミュニケーション施策
口コミなどUGCの取り扱い方法今後の事業展開などにも言及。
ご興味のある方は、本誌を買ってくださいネ。[[pict:wink]]
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(今回ご紹介したフォートラベル㈱のインタビュー掲載号のみのご予約は、
サイト上では3月25日から受け付け。
先行予約はeメール:service@im-press.jpにて承ります。)