ビッグイシュー

2005年7月15日

今日、編集のSと打ち合わせに出かけた帰り道のこと。
御茶ノ水の駅前に、いつもの通り、
「ビッグイシュー」売りのおじさんが立っていた。
ご存じない方のために付け加えれば、
「ビッグイシュー」とは、ホームレスの仕事をつくり、
自立を応援する月刊誌。だから、このおじさんも、
ホームレスというわけだ。
このおじさんは、これまでも、
販売に当たって、色々な工夫を施していたが、
最近では、購入者に“おまけ”を提供している。
すでに1回、このおまけをゲットしたことがあるSは、
「非日常の夏休み」を特集した最新号を購入しつつ、
優良顧客と見なされたのか、“おまけ”を2つもゲットしていた。
おまけとは、このおじさんオリジナルの、
文字通り「おまけ」というタイトルのミニ新聞。
ロゴ(?)周辺に、「いやし系路上新聞 気まぐれ刊」
と記されているが、いやし系路上新聞は媒体コンセプト、
きまぐれ刊は発行頻度を意味しているらしい。
そして、発行:(路)おまけ出版、印刷:(路)おまけ印刷、
発行責任者・編集長:お茶の水博士と記されている。
記事は、川柳、偉人の言葉、ML(おもしろいMLの紹介コーナー)、
楽しいホームページ(ホームページ紹介コーナー)、
私のお仕事(自己PR)、編集後記、予告などから構成。
偉人の言葉では、なんとニーチェの言葉が紹介されている。
そして極めつけは、この「おまけ」が、
きちんとインタラクティブになっていることだ。
予告欄で、次号の発行予告に加え、川柳の投稿を募集しているし、
読者からの意見や要望、企画や原稿も受け付けているのだ。
投稿方法は、このおじさんの携帯へのメールか、直接の手渡し。
また、A4版の誌面にはところどころに空白があり、
そこに「穴埋めお茶坊」「穴埋めお茶太郎」「穴埋めお茶子」などの
キャラクターのイラストが散りばめられている。
ビッグイシューも早いもので31号。
これを販売するおじさんたちの間にも、
マーケティング上の工夫がはじまっているようだ。