ネット広告

2005年7月30日

今日の東京は、さながら梅雨に逆戻りしたようなお天気で、
気分がいまいちだ。このブログポータルも心なしか重い気がするのは、
このお天気でみんながネットサーフィンしているためか。
今朝、このブログを立ち上げたときに表示された、
グーグルの広告のひとつに、「お客様対応」というものがあった。
不勉強なことに、私はこれを知らなかったのだが、
クリックして見てみると、そこは日本消費経済新聞のサイトで、
紙名の上に「消費者主権時代を目指す」と記されている。
さくっと見ただけでは、どんな会社なのかよくわからなかったが、
少なくともサイト上には消費者保護関連のコンテンツが並んでおり、
「お客様対応」というタイトルの本を出版していることがわかった。
そして、この本の著者は、弊社が発行する
お客さまとの関係づくりを支援するマーケティング情報誌、
月刊「アイ・エム・プレス」でもおなじみの、
一橋大学の松本先生。
お客さまとの関係づくり、お客様対応、コールセンター、
CRMなどのフレーズの元に、さまざまな企業が、
同じ交差点を、行きかっているのだなと痛感した。
同様のことは以前にもあった。
このブログにデータマイニングのSPSS社の広告が表示され、
そこに、よりにもよって弊誌のコメンテーターである、
明治大学大学院の上原先生のセミナーが紹介されていたこと。
また、弊誌に広告をお出しいただいたことのある、
テレマーケティング会社の広告なども頻繁に表示される。
この事実は、この世界はまだまだマイナーで、
関わっている会社や先生が限られていることを示しているとも言えるが、
その一方で、グーグルのブログ広告は優れものという見方もできる。
当初は、私が「昨晩は焼き鳥屋に行った」などと書こうものなら、
毎日のように、焼き鳥屋の広告ばかり表示されていたが、
学習機能があるのか、最近ではかなり的を得るようになってきた。
あ、もしかしたら、最初の頃は、焼き鳥屋などの外食産業が
ブログ広告の主要広告主だったのかもしれないが・・・。
ブログのコンテンツに応じて最適な広告を自動表示するということは、
広告主側から言えばOne to Oneマーケティングに限りなく近いし、
広告代理店による提案機能のセルフサービス化とも言えるだろう。
ブログにおいては、個々の日記がメディアであり、
どのメディアにどのメッセージを表示すると効果的かを、
自動的に判断するのだから。
しかし、これがどんどん進化するとどうなるのか。
なんだか恐ろしい世界になるような気もしないではない。
月刊「アイ・エム・プレス」の営業担当スタッフには、
そうした時代の雑誌広告そのものの位置付けや、
チャネルミックスの展開方法を、もっともっと考えてほしいと思う。