トップインタビュー

2005年7月23日

昨日はバタバタしており、ブログをお休みしてしまった。
ブログを見て「なんだ~」と思った方、ごめんなさい。
さて今週は、なんと2件もトップインタビューをした。
トップインタビューは、編集のAがアポイントしてくれているが、
お忙しい経営陣が対象だけに、アポイントが容易ではないのだが、
「まずい・・・」と必死こいてあちこちにお声がけしたところ、
急に2件もとれてしまったのだ。
1社目は20日のブログに書いたアフラック。
2社目は21日に訪問したイオンフォレストだ。
イオンフォレストは、「THE BODY SHOP」を全国に直営&FC展開する、
イオングループの企業。「THE BODY SHOP」は、
1976年に英国の女性アニータ・ロディックによって設立された
自然派化粧品のコンセプトショップで、
現在、世界51カ国に約2,000店舗を展開。
日本国内でのビジネスは今年で15周年を迎えた。
男性の方の中にはご存じない方もいらっしゃるのかもしれないが、
私にとっては15年前から気になる存在で、
かつては自宅周辺にもお店があったので、
オードトワレや、皮膚の角質を落とすスクラブを愛用していた。
そういえば、友人へのちょっとしたギフトに、
確か動物の形をしたカラフルな石鹸を多用していた時期もあった。
さて、今回、インタビューにご協力くださったのは、
今年、同社の代表取締役社長に就任された岩田松雄さん。
「THE BODY SHOP」創業当初からの企業理念であるバリューズは、
・化粧品の動物実験に反対する
・公正な取引により地域社会を支える
・ありのままの自分を尊重する
・ひとりひとりの人権を尊重する
・私たちをとりまく環境を守る
の5つから構成されており、これを企業活動を通して実践されている。
同社は表参道に国内1号店を出したときには大きな話題になり、
ビジネスも急成長したが、1990年代後半になって、
一時期、ビジネスが伸び悩んだことがあった。
この理由は、初期のブームが過ぎ去ったこと、
類似の自然派化粧品が日本市場に進出し、競合が激化したこと、
企業理念が先行し、経営面がこれに追いついていなかったこと、
などにあるというが、現在では企業努力により業績は回復している。
企業理念を掲げるのは容易だが、
これを具現化するのは容易なことではない。
同社では、フェアトレードによる原料調達など、
商品面で企業理念を形にすると同時に、
販売面でも、“売っているのは癒しと健康であり、
そのためのメディアがモノ”という考えのもと、
ストーリーやバリューをいかに伝えるかを重視している。
このほかユニークなのは、全社員に勤務時間中に月に4時間の、
ボランティア活動を認めていること。
同社ではこれを他人に対しての善行というよりも、
各人の学びの機会ととらえ、
社員のモチベーション向上に繋げている。
弊社では「人間中心主義」を企業理念に、
「生活者との対話を重視した企業活動のお手伝い」を推進しているが、
ビジネスとして一定の収益を確保しつつ、
企業理念を現実に落としていくことの難しさは、他人事ではない。
インタビューの翌日、そんなことをつらつらと考えていたところ、
岩田社長から自筆の礼状が届いた。
お礼を言わねばならないのは私なのに、
そして、お忙しいのに・・・と頭が下がる思いがした。
岩田社長は、インタビューの時に、
“Small change makes big difference”という言葉を紹介されていたが、
それは、きっとこういうことなのだ。
私も見習わなければいけない。
今日は、夏らしいポストカードでも買いに行こう。