昨日は、東洋大学で開催された、ダイレクトマーケティング学会の
第5回全国研究発表大会に参加した。大会のテーマは、
ダイレクトマーケティングにおけるブランド戦略。
まずは10時から、田中利見会長(上智大学教授)が以下の主旨で挨拶。
(社)日本通信販売協会のデータを見てもわかるように、
通信販売の売上高は増大傾向にある。
団塊の世代が間もなく定年を迎えることなどを考えると、
今後、数年間は同様の伸びが見込めると言えるだろう。
今大会のテーマは、ダイレクトマーケティングにおける
ブランド戦略である。ブランドというものは大切だが、
昔から「暖簾にあぐらをかくな」と言われてきた。
つまり、ブランドで商売をしようという発想には危険性がある。
もとよりブランドは、最初から存在するものではない。
まずは顧客満足を獲得することが大切であり、
ブランドは、その結果として構築されるのである。
田中先生の挨拶終了後は、㈱良品計画 代表取締役専務
金井政明氏による基調講演「無印良品のマーケティング戦略」、
続いて川越法律事務所 川越憲治氏による特別講演
「法律の時代におけるダイレクトマーケティング」が行われた。
良品計画は、松井社長へのインタビューを行ったばかりなので、
同じような内容になるのかな? と思っていたら、
先日のインタビューでフォーカスしたマルチチャネル展開や、
ネットコミュニティを活用した商品開発の話よりも、
むしろ基本的なモノづくりの考え方を丁寧にご説明くださったので、
同社、あるいは無印良品への知見を広めることができた。
中でも私が興味をそそられたのは、下記の考え方。
<資本の論理>
1.絶対価値・・・ルイ・ヴィトンなど
2.相対価値・・・ビッグカメラなど
<人間の論理>
3.良いものは高くても買いたい
4.良いものを安く買いたい
ちなみに良品計画では、これまで1.と4.のゾーンで
ビジネスを展開してきたが、今後は3.のゾーンに進出したい
とのことであった。
午後からは、会場を2つに分けて、6つの研究発表が行われた。
先日もこのブログに書いたが、私は第二会場で行われた、
㈱フォーナイン・ストラテジーズの西村さんの
「ブログ読み比べリンク集! Blog-Headlineにみる販促効果」
のコメンテーターを担った。コメンテーターというと、
月刊「アイ・エム・プレス」のコメンテーターをお願いすることはあっても、
自らその役目を担うのは始めての経験だったので、
ちょっとドキドキしてしまった。
事前に詳細な発表内容はわからなかったので、
30分間の西村さんの発表に必死で耳を傾け、
何とかコメンテーター役を無事、終了した。
その他の研究発表についてはこちらをご参照ください。
研究発表終了後は、総会を経て懇親会に参加。
東洋大学2号館16Fのスカイホールというところで開催されたのだが、
食事は大学の食堂としてはかなりおいしかった。
参加者に若者が多いので、料理はすぐになくなってしまったが・・・。
懇親会終了後は、弊誌のコメンテーターのお一人や、
弊誌の執筆陣たちとドームホテルで中華料理で一杯飲り、
いつもより少し早めに家路に着いた。
ダイレクトマーケティング学会
2006年6月11日