以前にも書いたが月刊「アイ・エム・プレス」編集部には時々、
書籍紹介コーナーで取り上げて欲しいと、新刊本が送られてくる。
通常は本とレター、あるいはリリースが送られてきて、それで終わり。
取り上げるか否かはこちら次第、というわけだが、
１２月号に掲載したある書籍でユニークな試みをしていた。
ある書籍とは、小出正三氏著「ガバガバ儲けるブランド経営～
コスト０円で『儲け体質』に会社を変える」。
書籍紹介で取り上げることを決め、その旨をご連絡した数日後、
私の手元に分厚い封筒が届けられた。封筒に入っていたのは、
一枚のレターとブロシュア、そして写真の小さなパッケージの3点。
レターには、紹介文執筆のお礼とともに、
紹介文を書籍のプロモーションに活用させて欲しい旨が記されており、
さらに「追記」として、アマゾンの書評・レビューへの投稿を
依頼するメッセージが添えられている。
またブロシュアは、クリームの色上質に墨1色で印刷されたもので、
A4版のぺらを２つ折りした表紙に推薦者の名前、
中面の見開きに推薦文が所狭しと並べられ、
表４には著者からのメッセージとあわせて、
紹介キャンペーンの告知がなされている。
紹介キャンペーンは、本書を購入して住所・氏名を連絡すると、
もれなく500円分の図書カードがプレゼントされ、
さらにその後に1,000円分の図書カードプレゼントの
案内が送付されるというもの。
本書は1,500円＋税なので、このチラシを見て本書を購入し、
二段階のキャンペーンに応募すれば、
結果的に自己負担の書籍代は消費税分の75円になる格好だ。
このチラシの配布方法の全貌がわからないことに加え、
実際に応募してみたわけではないので、
2回目のキャンペーンの仕組みは不明だが、
もしかしてこれは単なる読者開拓策ではなく、
読者のネームゲティングの手法でもある？
1回目のキャンペーンでは住所・氏名しか聞いていないが、
2回目のキャンペーンではもっと詳しいアンケートを行うと同時に
メールアドレスなども収集し、以降、メルマガを送付したり、
読者の声を集めたりするのかもしれない。
（が、1回目のキャンペーンでの個人情報の利用目的は、
あくまでも「図書カード発送」である。）
レターやチラシにサクっと目を通して「ふーん！」と思った後、
のし紙にくるまれた小さなパッケージを開けると、
それは食べるのがもったいないような、
色とりどりの「らくがん」の詰め合わせだった。
「なんかもったいないね～」と言いながら、
みんなでムシャムシャ食べたのは言うまでもない。
月刊「アイ・エム・プレス」の書籍紹介コーナーは、
編集のSが書いたので、私自身はまだ本書を読んでいないのだが、
本書が提唱するブランド経営とは、
まさにここに記した一連の取り組みのようなものかもしれない。
面白い！　今度の週末にでも読んでみよう。