2025年の“私的5大ニュース”と2026年の抱負

2026年1月5日
明けましておめでとうございます。
皆さまはどのような年末年始をお過ごしだったでしょうか?
本日は、私の近況を2025年における“私的5大ニュース”として振り返るとともに、2026年の抱負を記しておきたいと思います。


■初めての地域コミュニティ活動
2025年をもって、月刊『アイ・エム・プレス』の発行を終えて11年、2022年に会社をクローズして3年が経過しました。この間、「インタラクティブ・マーケティングまとめサイト」を運営する傍ら、かねてよりの得意先からのインタラクティブ・マーケティングにかかわる受託業務を細々と継続。2021年からは多様な家族形態が当たり前のように認められる社会の実現を目指す非営利団体、FamieeのPR&マーケティングに携わってきましたが、2025年にはこれらに加えて、地域コミュニティ活動にも参加することになりました。

これは私が住むマンションの近くにある東京・世田谷区立の公園がリニューアルされることに伴い、区が周辺住民の参加によるプロジェクトを立ち上げ、イベント開催や周辺住民へのアンケートを積み重ねることで、リニューアル後の公園のあるべき姿を模索していこうという取り組み。言ってみれば、かつてはマーケターの視点から顧客コミュニティの運営をウォッチしていた私が、今度はコミュニティ構成員の視点から試行錯誤を積み重ねているというわけです。

具体的には、オンライン・ミーティングに参加したり、試行イベントの企画や集客、運営を担ったり、アンケートを企画・実施したりしているのですが、地域のコミュニティ活動に初めて本格的に参加することで、さまざまな学びを得ることができました。地縁のみで結ばれた住民たちの関心事は各人各様で、想い描くリニューアル後の公園のカタチも異なるということや、公園の利用にかかわる区のルールが厳しく、やりたいことはなかなか実現できないということ・・・等々。一方で、この活動を通してご近所の仲間が増えたことは、この地に引っ越して10年ほどの私にとって、とても心強く、嬉しいことでした。
公園でのイベントにおける絵本の読み聞かせ風景
公園でのイベントにおける絵本の読み聞かせ風景

■足下での異文化コミュニケーション体験
2つ目として挙げたいのは、私が10年ほど前から私的な研究対象としてきた、異文化コミュニケーションにかかわる取り組みです。私は過去十余年間、このテーマにかかわる講義やセミナーを受講したり、書物を読んだり、取材・原稿執筆をしたりする傍ら、英会話カフェを通して在日外国人とのコミュニケーションを実践してきました。しかし、振り返ってみれば、私の親戚はフランスを初め、米国やロシア、イスラエルなど世界各国に移り住んでおり、それぞれの国の配偶者を得ることで、30人にも及ぶグローバルファミリーを構成しています。彼らとは、お互いの国を訪れた時に食・住を共にするなどの付き合いを重ねてきましたが、2025年には初めて、日本を含めて3カ国の親戚計10人を招いて、ホームパーティを開催することになりました。

10人の内訳は、フランス人の20代~50代の男女4人、ロシア人の子どもと50代の男女4人、そして日本人の女性2名。10人のうち6人は英語、5人はフランス語、4人はロシア語、3人は日本語をそこそこ話すものの、全員の共通言語はありません。会話がどうなるのかも不安でしたが、中でも気がかりだったのは、高度化された日本のトイレの使い方をどう伝えるのか。そこで、「トイレの水は自動的に流れる」とか、「これはセコムを呼ぶボタンだから押さないで」といった注意書きを作成し、Chat GPTで各国語に翻訳して壁面に掲示するなど、前日のうちに気がつく限りの対策を講じました。

メニューについては、手の込んだ料理は辞めようと、手巻き寿司とたこ焼きをメインに据え、私は事前に野菜や鶏の料理のみを仕込んでおくことに。全員が集まったところで、手巻き寿司のHow Toを披露するとともに、日本の従姉妹に出汁巻き卵の作り方を伝授してもらうと、クレープ作りに長けたフランス人女子はあっさりと成功。また、フランス人のきょうだいにタコ焼きの作り方を教えたところ、具材を楊枝でクルクルと回転させるプロセスを競い合うかのように楽しんでくれました。この多カ国語が行き交う酒宴は深夜まで続き、次にいつ会えるとも知れない皆が笑顔で帰っていったことは、私にとってとても嬉しい体験でした。
トイレの壁に貼ったフランス語とロシア語で記された注意書き
トイレの壁に貼ったフランス語とロシア語で記された注意書き

■その他の私的ニュースと来年の抱負
5大ニュースを順に書いていこうと思っていたのですが、長文になるので、最後に、残りの3つを一気にご紹介します。

3つ目のニュースは、2024年春に母校である明治学院大学に寄贈した亡父が残した日本語訳聖書コレクションが、同学内でのリサーチや目録作成を終え、2025年秋にようやく公開の運びとなったことです。約200冊に及ぶコレクションの中には、ヘボン式ローマ字で知られ、同学の初代総理でもあるJ.C.ヘボンなど、キリスト教界の著名人が訳したものもあれば、アイヌ語訳などの珍しい聖書も含まれています。私自身はクリスチャンではありませんが、キリスト教を布教したいという思いが、それまでは教会のみに置かれていた聖書の印刷に繋がり、印刷技術を発展させることになったとのことで、メディアの変遷という観点からも興味深いコレクションだと思っています。こちらに概要ページへのリンクを貼っておきますので、ご興味のある方はぜひご参照ください。
ローマ字で知られるヘボンは、明学の初代総理であり、いち早く聖書の和訳を手がけたことでも知られている
ローマ字で知られるヘボンは、明学の初代総理であり、いち早く聖書の和訳を手がけたことでも知られている

【中田実文庫の一部】
  羅馬書表紙

4つ目は、昨夏も3回にわたり訪れた信州の家にかかわるニュースです。この地では交通環境、買い物環境、ネット環境が年々、悪化していることは以前のコラムでご紹介しましたが、2025年にはポケット型Wi-Fiの格安レンタルを利用することで、一時的ながらもネット環境にかかわる課題を解決。また近々、リニューアル・オープンする温泉施設を拠点に地域コミュニティが立ち上がり、LINEグループやイベントを通した交流に加えて、ポイントプログラムを運用していることに気づき、私もさっそく入会しました。これは自分が提供した役務の見返りにポイントを獲得・蓄積し、希望の役務に交換できるという仕組み。最近、免許を返納した私は、草刈りやペンキ塗りを手伝う見返りに、他のメンバーに買い物時のクルマでの送迎をお願いできるかもと、この地での暮らしの未来に再び、明るい兆しが見えてきました。
信州の家の近辺の山々
信州の家の近辺の山々

そして5つ目のニュースは、自宅マンションのベランダ前の植え込みで鳩が巣を営むようになったこと。最初は駆除してもらおうかと思ったのですが、既に卵を温めているとのことで叶わず、雛が誕生して巣立っていくまでの様子をつぶさに観察することになりました。詳しい経過はここでは省略しますが、雛が巣立ったかと思ったら、間もなくして2クール目の子育てに入り、結果として計3羽の雛が巣立って行きました。そうこうしているうちに、最初は憂鬱の種だった鳩にも愛着が生じ、“時々やって来る手間の掛からないペット”のような存在に。このお正月には、鳩のつがいが揃って巣を訪れ、様子を確認していたようなので、3クール目が始まる日も、もうすぐそこまで来ているのかも知れません。
我が家のベランダの手摺りに止まり、辺りの様子をうかがう鳩
我が家のベランダの手摺りに止まり、辺りの様子をうかがう鳩

以上、2025年の私的5大ニュースに見立てて、近況をご紹介させていただきました。冒頭で触れたとおり、雑誌の発行を終えて11年、会社をクローズして3年が経過しましたが、いくつかの私的研究テーマに時間をかけていることに加え、その過程で新しい仲間ができたり、昔の仲間との交流を復活したり、一方では終活にも乗り出しているので、毎日が忙しく、1年があっという間に過ぎていきました。振り返ってみれば、昨年の私の抱負は“Take it easy”だったのですが、年末に新年の抱負を考え始めるまですっかり忘れていた始末。そこで2026年こそはこれを実践するべく、“もっとTake it easy”を胸に、日々を歩んでいきたいと思っています。

最後になりましたが、2026年が皆さまにとって良い1年となりますよう、心から願っております。

※以下にご参考までに、「インタラクティブ・マーケティングまとめサイト」のFacebookページへのリンクと、Famieeのnote上に掲載している連載「世界の結婚と家族のカタチ」の2025年公開分へのリンクを貼っておきます。

「インタラクティブ・マーケティングまとめサイト」のFacebookページ
2024年には、インタラクティブ・マーケティング関連の学会・協会・各種団体などが開催したセミナーのリポートや、書籍&イベント紹介を中心に、2024年には計16本の記事をお届けしました。

連載「世界の結婚と家族のカタチ」
世界の結婚と家族のカタチ Vol.7:「ふたりぱぱ」のみっつんに聞く、独立した大人同士のパートナーシップとは――スウェーデン
世界の結婚と家族のカタチVol.8:国民の大半がイスラム教徒。東洋と西洋の文化が行き交う国の結婚最新事情――トルコ共和国
世界の結婚と家族のカタチVol.9:「結婚」と「合法的同居」という2つの選択肢で、同性&異性間のさまざまなパートナーシップを支援――ベルギー王国
世界の結婚と家族のカタチ Vol.10:社会の急激な変化により、地域や世代間のギャップが広がる中国における結婚&家族模様――中華人民共和国