電車の遅延に思う

2008年6月14日

私は毎日、私鉄とJRを乗り継いで通勤しているのだが、
数日前の出勤時、私鉄が遅れていてまたかと思いながらも
無事、ターミナル駅についてJRに乗り換えたところ、
今度はJRも遅れているという困った事態に出くわした。
私鉄とJRを合計して30分くらいの遅延だったのだが、
そのときにイライラしながらも気がついたことがある。
それは、私鉄とJRの双方ともが、
遅延理由についてやたら細かいアナウンスをしているということ。
まあ、理由は公開すべきだと思うのだが、
必要以上に微に入り細に入りリポートされると、
まるで情報を開示さえすれば何事も許されると思っているのかと
言いたくなるのは私だけだろうか?
また、遅延時間のアナウンスにしても、
その電車が予定時刻に何分遅れているかが知らされるだけで、
「自分はいったい何時に目的地に着くのだろう」という
乗客の最大の関心事にはなかなか答えてくれない。
日本の電車は世界でも稀に見るほど正確に運行しているというが、
最近では、複数電車間の相互乗り入れが増える中、
遅延の影響が広範囲に及ぶようになったらしい。
通勤電車の中で何度となく遅延のアナウンスを聞いていると、
TVに映し出される不祥事について詫びる企業経営者の姿を思い出し、
説明責任を果たすことが一種のブームになっているような気がしてくる。
説明責任も重要だが、それを果たしたら終わりではなく、
大切なのは、問題発生の根本原因を突き止めてこれを是正すること。
基本を忘れては元も子もないのである。