先週末、首都圏は台風に見舞われたが、
その最中の車内放送について、面白い話を聞いた。
とある出版社の女性が台風の夜、取引先の方と食事をしていて、
あと一杯、あと一杯と言っているうちに、遅くなってしまったそうなのだが、
帰りの電車は暴風雨の中でも無事、運行しており、やれやれと思ったところ、
しばらくしたところで、「この電車は行けるところまで行きまーす!」
という車内放送が聞こえてきたのだとか。
これを聞いたその女性は、その決死の覚悟の車内放送に、
自分もこの車掌さんにどこまでも付いて行こう! と思ったそうだ。
その少し前、私自身も面白い車内放送を聞いた。
電車が終点に着くや否や、その旨を案内すると同時に、
「良い1日をお過ごしください!」という車内放送が聞こえてきたのだ。
正直、なんだこれ? と思った私だが、
よく考えてみると、これは“Have a nice day!”の日本語版か?
きっとその車掌さんが、通勤ラッシュに辟易した乗客を
少しでもハッピーな気持ちにするにはどうしたらいいかを考えて、
自分なりに工夫した結果なのだろう。
車内放送で何を言うかは、きっとマニュアルで定められているのだろうが、
激しい台風の最中に思わず本音が出たり、ちょっとした工夫を施したり、
1人1人の車掌さんのパーソナリティが見え隠れするのは、なかなか楽しいものだ。
車内放送
2007年9月12日