自動車メーカーのCRM

2007年11月17日

今週もバタバタの1週間だった。
今年は例年よりも早く、年末モードが立ち込めている気がするのは、
私だけだろうか? 飲食店は混雑しているし、タクシーはひろえないし、
小売店にはクリスマスの飾りつけがなされているし、
おまけに昨日はなんとクリスマスカード第一号までいただいてしまった。
ドッグイヤーだろうと、マウスイヤーだろうと、
1年は365日で変わらないのに、なんだかみんなが先を急いでいる。
マイペースを心がけていても、どうしてもその勢いに呑み込まれてしまいがちだ。
そんな中、一昨日は、私が事務局を務めるダイレクトマーケティングの勉強会、
ダイレクトマーケティング・ワークショップ(DMW)が開かれた。
今回のテーマは、
「進化するカーナビ;クルマの製造・販売から、快適なドライブの演出へ」。
講師は、日産自動車(株)プログラムダイレクターオフィス 
主担(CARWINGS)の小泉 雄一さん。
私が小泉さんにお目にかかったのは、月刊『アイ・エム・プレス』9月号の特集
「製造業におけるサービスの底力」で取材させていただいたのがきっかけ。
当時のブログでもその模様をご紹介したが、
カーナビは私にとって未知の世界だっただけに、
お話をお伺いして、また実際にデモを見せていただいて、
「すごいことになっているんだな~」とびっくりしたことは記憶に新しい。
そのときのブログは下記↓
http://gray.ap.teacup.com/impress/538.html
一昨日のDMWでは、カーナビ市場の現状に続き、
日産自動車の通信機能付きカーナビユーザーを対象とした
会員制サービスである「カーウィングス」の以下の3つの機能を
同社のサービス・コンセプトを交えてご紹介。
①渋滞を回避して最速で目的地にたどり着けるルートと所要時間を
教えてくれる「最速ルート探索」
②インターネット上のコンテンツへのアクセス
③ボタンひとつで接続できるコールセンターのオペレーターによる情報提供
こうして箇条書きにするとシンプルに見えるが、
自動車メーカーとしての自らのポジショニングを常に問い直し、
そしてもちろん、ユーザーの気持ちを考えながら、
現在のサービスコンセプトにたどり着くまでのお話は、
まさに開発者ならではのパワーに満ち溢れていた。
そしてその取り組みは今も止まることなく、
さらなる進化に向けてのさまざまな模索が始動している。
詳細に言及するとキリがないのだが、一言で言えば、
「カーウィングス」はクルマの使用価値を高めるサービスであると同時に、
サービス提供を通して顧客のドライブ情報を収集する手段でもある。
そしてその先には、自動車メーカーにおけるCRMの新しい形が
おぼろげながら浮かび上がっていると言えるだろう。
1年後、「カーウィングス」がどこまで進化を遂げているのか、
もう一度、お話をおうかがいしてみたいものだ。