「縁は異なもの」というダイナ・ワシントンの歌がある。
最近では、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上で
学生時代の仲間と偶然にも再会するといった例が増えていると聞くが、
インターネット上に負けず劣らず、リアルの世界においても、
意外な人と人のつながりに驚かせられることは少なくない。
過日、このブログで「美人のひと言」という本を紹介したが、
その数日後、弊社の編集スタッフが、その本の共著者の1人である
ピート小林氏と面識があることが判明した。
小林氏は桜前線と共に全国を駆け巡る桜の写真家としても有名だが、
彼女はその写真展に行ったことがあるというのだ。
写真展の会場は、小田急線の下北沢の駅からほどない
茶沢通り沿いにある画廊を兼ねた喫茶店。
ある日、彼女が店の前を通りがかったところ、
偶然にも店内にかつての仕事仲間の姿を見かけた。
そこで、声をかけようと店内に入ると、
折りしもピート小林さんの写真展が開催されおり、
かつての仕事仲間にピート小林さんを紹介されたというのだ。
そして、芳名帳に名前と住所を書いたところ、しばらくして、
ご本人から桜の写真をあしらった礼状が送られてきたらしい。
これは、小田急沿線に住むこの編集スタッフと、
たまたま下北沢の話をしていて発覚したこと。
下北沢→画廊喫茶→桜の写真展→ピート小林さん→美人のひと言
と話題が展開したわけだが、彼女はそれまで、
私がブログに書いた「美人のひと言」と、以前訪れた桜の写真展が、
同じ作者によるものとは想像だにしていなかったようだ。
そして私自身も、彼女の話を聞いているうちに、
今日のような天気の良い日に、桜の写真展を開催する
その画廊喫茶の前を通りがかったおぼろげな記憶が蘇ってきた。
ブログやSNSの影響で、ネット上の口コミ研究が活発化する昨今だが、
リアルの世界をトラックバックしていっても、
そこにはさまざまな人と人の出会いが見えてくる。
縁は異なもの。久しぶりに、ダイナ・ワシントンでも聴いてみようか。
縁は異なもの
2005年11月12日