先週、月刊『アイ・エム・プレス』5月号のインタビューのため、
明治学院大学の小野先生の研究室をお訪ねしたところ、
先生が主査として関与されていた、サービス産業生産性協議会の
「第1回日本版CSIランキング」の話になった。
3月17日の日経MJ1面でも紹介されていたので、ご覧になった方も多いかと思う。
日本版CSIとは、流通小売、サービス企業の商品やサービスの満足度を
消費者に尋ねて指数化したもの。総合指数の「顧客満足度」のほか、
①利用前の期待、②実際に使った品質の評価、③価格の納得度、
④他社への推奨度、⑤再利用の意図の5指数で診断したとのこと。
分析対象は1業界5~15社、のべ291社で、1社当たり300件程度の回答を指標化、
総回答者数は10万5,127名にも上るという大規模なものだ。
日経MJには上位20位までが紹介されており、
トップは想像通り、東京ディズニーランドとはいうものの、
2位のECカレント、6位のジャパネットたかた、7位のアマゾン以下、
20位以内になんと通信販売が5社も含まれている。
また、先生は、ただ単に安いだけではなく、
きちんと価値を作っていることが重要として、
同ランキング13位にランクインしたスーパーホテルや、
マクドナルドのクーポン、i-phoneなどの事例をご紹介くださった。
その後、関係性マーケティングの話になると、
本調査結果からわかった、いくつかの傾向をご紹介くださった。
例えば、コンビニの場合は7カテゴリー以上、
ケータイの場合は3カテゴリー以上など、
業種に応じて一定数以上のカテゴリーの商品・サービスを
購入・利用している顧客はロイヤリティが高い。
あるいは、多くの企業が目標とする“カスタマー・ディライトの提供”が
顧客のロイヤリティを高めるかを分析した結果、
これが高めるのはあくまでもCSIであり、
すぐにロイヤリティにつながるわけではない。
さらには、苦情の申し出とその解決状況に目を向けると、
通信販売においては、いったん苦情が発生しても、
そのリカバリー率が高いなどといった具合だ。
この調査・分析は、2007年から行われてきたもので、
今回で各業界が出揃ったことで、
結果が発表されることになったそうだ。
本調査・分析の結果を交えた小野先生へのインタビューの結果は、
月刊『アイ・エム・プレス』5月号(4月25日発行)に掲載される。
明治学院大学 小野先生へのインタビュー
2010年3月22日