最近、さまざまな場面で、日常的なビジネス・コミュニケーションの
大切さを痛感させられることが多い。
たとえば過日の「『CRM年鑑2009』出版記念セミナー」で紹介された、
オイシックスの商品同梱の販促&サービスツールには感心させられた。
同梱物は、創業時から継続しているという社長の直筆のレター、
商品紹介パンフレット、そして野菜の絵葉書の3点セット。
絵葉書は、アスパラガスなど、同社の主要顧客である都市部の住民には
どのように生えるのかがイメージしにくい、旬の野菜の写真をあしらったもの。
加えて箱の内蓋には、さまざまな野菜の保存方法が記されているという。
安心・安全にこだわった商品にこれらの同梱物が納められた荷姿が
セミナー会場のスクリーンに映し出されると、
そこには同社の顧客への想いがぎっしり詰まっている気がして、
こんな荷物を受け取りたいという気持ちでいっぱいになった。
セミナー終了後、自宅やオフィスに届く商品の荷姿や
事務連絡の郵便物を改めて振り返ってみると、
商品に比べると異常に大きいという以外には何の変哲もない段ボール箱に、
大量の梱包資材と共に商品と納品書が納められただけだったり、
色気も何もない単なる要用のみの連絡ハガキだったり、
せっかくの顧客とのコンタクトの機会をないがしろにした、
換言すれば、すべての付加価値を排除したようなモノがいっぱい。
いくらかっこいいWebサイトがあっても、手の込んだキャンペーンDMを送っても、
日常のビジネス・コミュニケーションがこのざまでは、
顧客の心の中の不信感は拭い去れない。
不況の今だからこそ、既存のお客さまとの関係性を大切にし、
こうした日常的なビジネス・コミュ二ケーションのあり方を、
今一度、見直してみてはどうか。
何も大きなコストを掛けようということではない。
ほんのちょっと手間隙を掛けることで、何かが変わってくる気がするのだ。
日常的なビジネス・コミュ二ケーションを見直そう!
2009年4月29日