振り込め詐欺

2006年5月23日

昨日、会社の入り口で来客と立ち話をしていたら、
もう一人お客さんがやって来た。
若い、これまたハンサムな男性だった。
一人目の来客を手短に終え、ハンサム君に用件を尋ねると、
彼は胸のポケットから黒い名刺入れのようなものを出して、
ぼそぼそと小声で名乗りつつ、私の目の前に広げた。
なんと、それはテレビでしか見たことのない警察手帳だった。
何も悪いことをしているわけではないが、
思わず緊張してハンサム君のぼそぼそ話しに耳を傾けると、
何でも弊社の住所から振り込め詐欺の請求がなされているとのこと。
差出人は、覚えの無い弁護士事務所の名前になっているとか。
ハンサム君が私の前に差し出した調書とやらによると、
被害者は石川県の52歳の男性らしい。
もっと見ようと思ったのだが、そこまで判読したところで、
ハンサム君は調書を私に見られないようにしまいこんだ。
(見せてはいけないものなのだろう)
ハンサム君によると、振り込め詐欺の被害は、
月に10億円にも達するとか。
友人の友人が、当の息子は家でゴロゴロしていたにもかかわらず、
「オレオレ・・・」と言われて、百万単位のお金を
振り込みそうになったという話を聞いたこともある。
友人の友人は元気な中年女性だが、
この石川県の52歳の男性は脳血管障害を患っているらしい。
振り込め詐欺はただでさえとんでもない話だが、
高齢者や障害者など社会的弱者にターゲットを絞るところが、
なおさら腹が立つのである。