先週は、月刊「アイ・エム・プレス」1月25日発行号の入稿が終わったことで、
2月25日の編集業務がいよいよ本格化してきた。
2月25日号の特集は口コミ・マーケティングなのだが、
「Web2.0時代の口コミマーケティング」ってタイトルでどうかしら?
と思っていたところ、1月10日の日経MJで「『Web2.0』時代 口コミ大作戦」
という特集が組まれてしまった。創刊時には今以上にニッチな雑誌だったので、
他のメディアと特集がかぶるなんてことはなかったのだけど、
最近はこの分野への注目が高まる中で、こうした事態が起きるようになってきた。
これはある意味(注目分野の専門誌という意味で)、
歓迎すべきことかもしれないが、一方では専門誌として、
経済紙などとは異なるテーマの奥行きを追求していかねばなるまい。
しかし、専門性を追求しすぎると内容が難しくなり、
読者を選ぶ結果になるのが辛いところ。
その当たりの「さじかげん」がなかなかどうして難しい。
日経MJの特集の主旨は、個人の発する情報の影響力が強まると同時に、
消費者ニーズに即した商品提供の速さが求められる中で、
商品開発や販売促進、ブランド構築に取り組む先端事例を追うというもの。
実際の企業事例としては、P&G、赤城乳業、エーザイ、
大塚製薬、ルネサンス、クロスワープ、ミツカン、米ウォルマートなどが
掲載されている。このうちクロスワープはサードパーティ、
ウォルマートは米国での失敗事例なので、実質的には6社。
一方で弊誌の特集は、主旨そのものは大きく変わらないが、
構成は、下記の4つの切り口ごとに取材した事例に加えて、
この分野の研究者へのインタビュー、カリスマブロガーのコメント、
そして全体のまとめとしての総論を掲載する予定だ。
・自らコミュニティサイトを主催して会員の口コミを誘発
・既存のSNSを広告主として利用して会員の口コミを誘発
・既存メディアに加えて個人ブログを活用してPRを強化
・アフィリエイトプログラムの展開によるプロモーション
両者の特集の構成は異なるので、一概に比較することはできないが、
読者の皆様に、さすが専門誌と言っていただけるような、
突っ込んだ取材やインタビューを目指したいものだ。
なお弊誌では、1年前の2006年1月25日号でも、
「ネット口コミが熱い ブログ・SNSマーケティング活用術」として、
“Web2.0時代の口コミ”の特集を行った。
口コミ・マーケティングの特集
2007年1月14日