昨日は、月刊『アイ・エム・プレス』のコメンテーターでもある
藤田浩二さんがチェアマンを担っておられる
PCC(Personal Communication Creators)の第一回定例会に参加してきた。
昨日の講師は、ENFATICO TOKYOの河村寛さん。
テーマは、「ダイレクトレスポンス広告の過去・現在・将来」。
前半では、クリエイターである河村さんが過去に手がけられた、
チューリッヒ保険のテレビCMや新聞広告のビジュアルを見せながら、
それらの広告制作の経験から学ばれたことを紹介。
後半では、前半で紹介した広告のクライアント、エージェンシー、
プロダクションの三者が登壇し、過去を振り返った上で、
その後の各々のダイレクトレスポンス広告への取組状況を紹介。
最後に、ダイレクトレスポンス広告の将来へと話を進め、
約2時間に及ぶ講演を締めくくった。
河村さんは、ディスカッションの最後に、
ダイレクトレスポンス広告は、新しいお客さまとの出会い頭であり、
CRMへの入り口であると言われていたが、これには大賛成。
換言すれば、個々のお客さまとのマーケティング・コミュニケーションは、
ダイレクトレスポンス広告→コールセンター/Webサイト→CRMという
一連の流れにより構成されているわけで、
その入り口に携わるクリエイターの発想に触れることができたのは、
私にとって大きな刺激になった。
中でも、「どうしたら多くのレスポンスを獲得できるか?」という観点から、
生活者のレスポンスの動機や阻害要因を分析し、
これに基づき広告表現を開発するというアプローチを
実際のビジュアルを交えてご紹介くださったのには説得力があった。
具体的には、電話をかけるのが不安、面倒といった人々の存在を踏まえて、
実際に電話をかけるとどのようなやりとりがなされるのかを
広告表現に盛り込んだケースが紹介された。
こうしてダイレクトレスポンス広告のクリエイターの立場から、
コールセンターについて語られる機会は限られているが、
前述の通り、これが一連の流れである以上は、
広告制作側からももちろん、コールセンター側からも、
これらをスムースにつなぐコミュニケーションのありようが、
もっと活発に議論されるべきではないだろうか。
レスポンス広告とコールセンター
2008年11月15日