トイレットペーパーの幅についての考察

2008年9月6日

もう2ヶ月近く前のことだろうか。
訪問先のある会社のお手洗いをお借りしたことがあるのだが、
そのときにふと気になったことがある。
「トイレットペーパーの幅が普通より狭くない?」
そこで、念のためにとペーパー・ホルダーを確認すると、
ペーパーを支えるロールの左右にビミョーな空きがあることに気づいた。
そこで、会議室に戻るなり、その会社のXさんにその旨をお尋ねすると、
「そんなことは思ったこともないし、社員からも聞いたことがない。
だいいち、トイレットペーパーの幅なんて決まっているのだろうから、
うちの会社のトイレットペーパーだけ幅が狭いなんてありえないよ!」
と、私の疑問は真っ向からピシャリと否定されてしまった。
それでもどうしても気になった私は、
人はトイレットペーパーは面積ではなく長さで使うとの仮説のもと、
これはエコロジーという美名のもとでの経費削減なのか、
などとトコトン食い下がったところ、
Xさんはついに、後日、確認して連絡すると約束してくださった。
それも、トイレットペーパーはビルの管理会社が交換してくれるので、
社員に聞いてもそんなことは誰も知らないとのことで、
「家からトイレットペーパーをちぎって会社に持ってきて比較する」という、
某社の役員であるXさんにとっては、
かなり難易度の高い手段を講じてのことである。
その後、Xさんとは何度かお目にかかったものの、
調査の難易度が高いためか、報告のないまま月日だけが過ぎていった。
そして、私がそのことに気づいてからかれこれ2ヶ月近くが経った昨日、
ついにXさんから調査結果の報告メールが届いた。
結果は、私の勝ち! 自宅のトイレットペーパーと比べると、
会社のトイレットペーパーの幅は12ミリ狭いとのことで、
メールの文面には私の洞察力に対する賞賛の辞[[pict:wink]]とあわせて、
先日の話の続きとして、トイレットペーパーの幅を狭めることで、
「驚愕のエコ効果」が得られるというシミュレーション結果が掲載されていた。
Xさんの試算によると、すべての日本人がこのトイレットペーパーを使用すれば、
1年間に東京23区の面積をはるかに上回る紙の節約ができるらしい。
ちなみに、ウィキペディアによると、
日本のトイレットペーパーの幅は114ミリが主流で、
長さは60メートルのタイプのものが多いという。
また、日本人の1人当たりの使用量は3.3ロール/月で、
都道府県別ではなぜか沖縄がダントツで多いとか(日本製紙連合会調べ)。
トイレットペーパーのことをもっと知りたい方には、
なんとポータルサイトまであるのでチェックしてみては。
ちなみに同サイトによると、原油価格の高騰を受けて、
この6月からトイレットペーパーの卸価格は10%強値上げされたらしい。
一方、Xさんのご自宅のトイレットペーパーの幅が標準の114ミリだとすると、
職場のトイレットペーパーはこれより10%強狭いことになる。
紙の使用量の削減率がダイレクトに価格に反映されるわけではないだろうが、
値上げの前に、地球のために、そして家計のために、
幅の削減はままならないものかと思う私なのであった。
ちなみに、前出のポータルサイトには、
「トイレットペーパーと環境問題」というコーナーがあり、
トイレットペーパーの紙幅の問題にもさらりと言及されている。