なんだか今日は暑いですね。朝から[[pict:beer]][[pict:beer]][[pict:beer]]な気分で困ります。
さて今週は、月刊『アイ・エム・プレス』のトップインタビューの取材で、
ツムラライフサイエンスさんにお邪魔してきた。
ツムラライフサイエンスといえば、あの「バスクリン」でおなじみの企業。
経営者と社員が資本参加するかたちのMEBOによりツムラから独立して1年、
100年にも及ぶツムラの歴史を受け継ぎながらも、新たな道を模索し始めている。
1時間強に及ぶインタビューの中で最も印象に残ったのは、
今後の企業戦略の中でダイレクトマーケティングを重視している点。
現在は自社サイト「ツムラライフサイエンス通販ショップ」を通して
既存商品を主体としたネットショッピングを展開しているだけだが、
今後は通販専用の商品を積極的に開発・投入、
4年後に計画している株式上場に向けて、
通販を主力販売チャネルのひとつへと進化させていく意向だという。
現在はこれに向けて受注まわりのインフラを整備している段階だが、
今後、通販専用商品の開発を進めていくに当たっては、
100年の歴史の中で培われた研究開発力をいかに生活者のニーズとつなげ、
売り上げ・利益へと帰結させていくかが課題となる。
現在、同社の取扱商品は、主力の入浴剤と漢方ベースの育毛剤。
入浴剤市場は、昨秋からの不況の中でも微増を続けているが、
市場規模を押し上げている要因は商品のバリエーションの増大にあり、
単品の売り上げが伸びているわけではないという。
こうした中、既存流通向けでは商品のバリエーションを追求する一方、
通販向けでは、あくまでも単品にこだわるというのが同社の戦略。
一般の店頭では商品情報がきちんと伝えきれないまま、
激しい競争の中でいつしか消えていく運命にある商品も少なくない中、
通販では商品にまつわる情報をしっかりと伝え、
時間をかけて育てていくことができるというのがその心だ。
そして、これを支えるのがツムラ時代からの同社の研究開発力。
明治26年に設立されて以来の漢方に関わる研究開発の蓄積、
さらに主力商品である入浴剤については、
明治30年に日本初の商品を開発したというから、
まさにこの分野のイノベーターなのである。
インタビューでは、同社のさまざまな商品をご紹介いただいたが、
中でも寝耳に水だったのは、温泉系の入浴剤の話。
同社のそれである「ツムラの日本の名湯」シリーズは、
嬉野、鳴子、道後、乳頭、十和田などで構成されているが、
これらはいずれも温泉地を一軒一軒訪ね、それぞれの成分を実現した商品。
それぞれの温泉では、同社が自らの温泉名を冠した入浴剤を発売することで、
温泉地のPRに繋がると好感をもって受け止めているという。
他の温泉系の入浴剤の中には、商品名と販売名を巧みに使い分け、
実際には名ばかりのものもあるらしいので、注意が必要だ。
なお、「ツムラの日本の名湯」シリーズの開発物語は、
温泉&入浴好きのための同社のWebサイト 「温泉科学プロジェクト」に
何と10話に渡り掲載されている。
同サイトには、温泉にまつわる豆知識や全国の温泉ガイド、
さらには温泉&入浴好き参加型のコンテンツも設けられているので、
温泉ファンの方は、この機会にちょっと覘いてみては。
このブログでご紹介した、ツムラライフサイエンス 古賀社長への
インタビューの詳細は、月刊『アイ・エム・プレス』9月25日発行号の
トップインタビューのコーナーに掲載されます。
掲載誌が出る頃には、[[pict:beer]][[pict:beer]][[pict:beer]]な季節が、
[[pict:sake]][[pict:sake]][[pict:sake]]な季節に変わっているのかな。
ツムラライフサイエンスにトップインタビュー
2009年8月22日