エニグモ・須田さんのライブ

2007年10月26日

昨晩は、先日、このブログでもご案内した、
月刊『アイ・エム・プレス』主催のお客さまとの関係づくりを語る会、
I.M.press Live! だった。ゲストスピーカーは、
㈱エニグモ 代表取締役 共同最高経営責任者の須田将啓さん。
以前、月刊『アイ・エム・プレス』のトップインタビューに
応じていただいた時は、看板商品でもある「Buyma(バイマ)」を中心に
お話をお伺いしたが、今回は同社の主力商品のうちの残りの2つ、
「プレスブログ」と「filmo(フィルモ)」にフォーカス。
実際のユーザーの事例を交えて1時間ほどお話いただいた後、
30分におよび、会場や進行役の私からの質問に答えていただいた。
同社の3つの主力商品の共通点は、
生活者の“なりたい願望”を刺激するサービス。
つまり、バイマは「(世界各国の商品の)バイヤーになりたい」、
プレスブログは「記者になりたい」、
フィルモが「クリエイターになりたい」という願望を
インターネットを活用して実現するもの。
「インターネットを活用して個人のポテンシャルを活かし、
個々の生活者が活躍できる市場を作っていこう」
月刊『アイ・エム・プレス』2007年9月号トップインタビューより)
というのが、エニグモの事業コンセプトなのだ。
バイマが、世界中にいる日本人をネットワークすることで、
インターネットを介した個人による商品の売買を実現する
B to Cビジネスであるのに対し、
今回、フォーカスした「プレスブログ」と「フィルモ」は、
個人が発信するブログや動画をクライアント企業のマーケティング活動に
つなげようというB to Bビジネス。
須田さんを含む役員の中には博報堂の出身者も多いが、
広告代理店の主力商品は、そもそもマス媒体の扱いとプロのクリエイティブワーク。
ある意味ブログや動画などのCGM(Consumer Generated Media)とは
対極に位置づけられる存在に違いない。
そこで、昨日のLive!の最後に、大手広告代理店出身者が、
CGMを手がけるに至った経緯を質問したところ、以下のような答えが返ってきた。
本来、100人の視聴者がいれば、100通りのCMがあるのがベストだが、
露出の多いマス広告においては、少数意見は埋もれてしまいがち。
しかし、切り捨てられた少数意見にも面白いものはたくさんある。
さらに、マス広告は多くの視聴者を対象とするだけに、
どうしても価格が高騰してしまう。
こうした中、CGMであれば、比較的低コストで、
多くの少数意見を拾い上げることができる。
重ねて、5年後、10年後のマス VS CGMの行方をお伺いしたところ、
具体的な構成比まではわからないが、すでに米国のP&Gなどは、
マス広告の予算の多くをCGMにシフトさせており、
そうした傾向は今後も加速するのではないかとのことだった。
面白い時代になったものだ。
このブログをご覧の方で、まだ弊誌のLive! にご参加いただいたことのない方は、
ぜひ一度、参加してみませんか?
Live!の詳細は、こちらから。