ゆうポン

2007年7月18日

先日、「ゆうポン」というDMが、自宅のポストに届いていた。
これは日本郵政公社の配達地域指定冊子小包により届けられた
無宛名郵便物で、夏らしいブルー地の定型最大サイズの封筒に
以下の7点のブロシュアが同封されていた。
①地域のイベント&催し物情報を掲載したゆうポン通信「Matilda」
B4版・4ページのうち3.5ページ程度が広告スペース。
広告主は、該当地域のフィットネスクラブ、飲食店、エステに加え、
全国版と見られるDVDと保険のダイレクト・レスポンス広告が2ページ。
コンテンツ部分とも言うべき、地域のイベント&催し物情報、
および読者プレゼント企画は残りの(たった)0.5ページ。
②便利なクーポン「ゆうポン」
該当地域の広告主のうち一部の店舗の割引やドリンクサービス
などのクーポン
③広告主のチラシ5種類
健康食品や化粧品の通信販売、エステティックサロンなど5社のチラシ。
写真は③以外。

配達地域指定冊子小包というと、これまでパチンコ屋の宣伝ハガキか、
どこぞの電機メーカーの商品不良のお知らせしか届いた記憶がない我が家では、
あ、いよいよ何かが始まったと注目度大。
差出人をよくよく確かめると、オペラ株式会社と小さな文字で記されている。
オペラと言えば、マーケティングやSPの世界で知られる企業。
同社が配達地域指定冊子小包を利用して、
地域情報+地域商店の広告+(恐らくは)全国版の通販広告を組み合わせ、
「ゆうポン」という新手のサービスを開始したのであった。
ホームページによると、「ゆうポン」の発行部数は19万部で、
毎月20日前後に配達されるとか。
複数の広告主を束ねた、こうしたCO-OPメールは、
今を去る20年以上前に米国から輸入された仕組みだが、
複数の広告主を束ねるだけに、コンセプトの整合性が確保できず、
この分野から撤退した企業もあったことを記憶している。
今回の取り組みは配達地域指定冊子小包の登場を機に、
「地域」で括っている点が新しいが、
そうした意味では駅前で配っている「Hot Pepper」とかつてのCO-OPメールの
中間を行く存在のような気がする。
現在は、「Hot Pepper」にもインターネット版があるが、
「ゆうポン」には今のところ、インターネット版はないようだ。
最も、我が家に届いた「ゆうポン」の広告主数では、
インターネット版のメリットは「Hot Pepper」に遠く及ばない。
配達地域指定冊子小包と類似のサービスを提供する
ヤマトダイアログ&メディアでは、
メディアサービスと称して、「オトリヨセ・スタイル」などのフリーマガジンを
宅配しているが、こちらは季刊発行で、発行部数は20万部。
本格的なインターネット版の展開はまだだが、
今後、サイト上で同様のサービスを展開する可能性は大きいだろう。
新たな宅配手段の登場が創出する新たなメディア。
今後の動向をしっかりとウォッチしていく必要がありそうだ。