コンタクトセンター最前線(第55回):CS、ES、新システムの三位一体でお客様対応力の強化に挑む

森永製菓(株)

製造業の中でも早期に電話による顧客接点を開設した森永製菓(株)。現在は、「お客様サービスセンター」 の名称で、フリーダイヤルとeメールでお客様からの問い合わせや苦情に対応しているほか、 社内の各部門にお客様の声をフィードバックして、 商品の開発・改善に役立てている。 こうした活動を通じてCSを高める一方、ESの向上にも力を注ぐ、同センターの取り組みを紹介する。

CSとESの向上を実現するセンターミッション

 エンゼルマークでお馴染みの森永製菓(株)は、1899年に森永西洋菓子製造所として創業。以来、“おいしく、たのしく、すこやかに”を企業理念に掲げ、豊かで安全な食生活の実現と健康の増進に貢献している。これまで、ミルクキャラメル、小枝、チョコボール、チョコモナカ、ウイダー in ゼリーなど次々とロングセラーを生み出し、多くの人々に親しまれてきた。現在の取扱商品数は約700種類。年間約16億個を販売している。
 これらの商品に関する問い合わせに対応するのが、お客様サービスセンターである。同センターの開設は1971年。コンシューマー部として総務部内に設けられたのがはじまりだ。この頃、アメリカでは消費者運動が盛んで、これに気付きを得た同社では、消費者との良好な関係を作ろうとコンシューマー部を開設するに至ったのである。当時、国内では電話による顧客接点を設けている企業は少なく、製造業の中では早い取り組みであった。その後、1991年には広報部お客様相談室に改組。1999年には、お客様サービスセンター(対外的には「お客様相談室」)としてトップに直結した部門へと昇格し、現在に至る。
 同センターは、同社の中で唯一、直接一般のお客様と接する部門である。行動憲章で謳われている「お客様重視の経営の推進」を実践する部門と位置付けられており、「誠意ある対応、迅速な対応、事実の的確な報告」をミッションとし、「消費者の基本的権利を最優先し、お客様のお申し出を貴重な情報と捉え、お客様対応の中で情報を収集し、その情報を社内に発信して共有化することでお客様対応の品質改善と製品の開発や改良に活かす」ことを役割としている。
 このセンターミッションは、お客様だけに実践されているものではない。センターで働くコミュニケータに対しても、実践されている。コミュニケータの話をよく聞く、働きやすい職場作りに努める。改善が必要な場合は迅速に対応する。企業理念や目標を正しく伝える、といったことを通じて、ESの向上を図っているのである。

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本社内の専用ルームに設けられているお客様サービスセンター。右下にちらりと見える棚には菓子類が常備されており、いつでも実際の商品を確認することができる

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月刊『アイ・エム・プレス』2006年6月号の記事