サービス業化する製造業

2007年3月13日

以前にこのブログで、製造業がサービス業に近づいていくという話に
何度か触れたことがあるが、先日、その手のサービスを実際に体験してみた。
私が体験したのは、化粧品メーカーC社が商品の一部として展開している
エステティックサロンのようなもの。C社の基礎化粧品は単品でも万円単位、
セットで購入すると20万円もするような超高額商品。
しかし、そこにはC社が展開するエステの利用券が含まれており、
自宅でのセルフケアにエステティシャンによるサービスを加えることで、
商品の正しい使用方法(=スキンケアの方法)をしっかりと伝え、
顧客が抱えるお肌の悩みの解決に
最後まで責任を持つという仕組みになっている。
逆に言えば、セットで購入すれば、月1~2回のエステ料金が無料になるのだが、
まさに「製造業がサービス業に近づいている」格好の例と言えるだろう。
私がこのサービスを知ったのは、アウトバウンドテレマーケティングがきっかけ。
1000円でエステのお試し体験をしないかというのがそのアプローチだ。
C社のことは以前から知っていたし、1000円でのお試しには心惹かれたものの、
実際に出かけていって高額な商品を売り付けられたらどうしようとか、
そもそも忙しくてそんな暇がないと数回におよぶ電話をやり過ごしていたのだが、
たまたま友人が同社の業務に携ることになったとかで、
実際にそのサービスを試して薦めてくれたことで、重い腰を上げる気になった。
このアウトバウンドがもうひとつユニークなのは、
特定地域の局番に0001番から順番に電話を掛けている点である。
恐らくはエステティックサロンの最寄の局番を選んでいるものと思われるが、
このことは電話の冒頭できちんと説明されており、
こちらが1000円でのお試しの意思決定をした後に、
初めて名前を聞かれる仕組み。
つまりは、個人情報を使わずにアウトバウンドを展開しているようだ。
また、基本的なオファーである1000円でのエステのお試し体験に加えて、
今月は○○のマッサージをサービス、△△のお手入れが無料など、
月ごとのキャンペーンで見込み客の心を捉えることにも余念がない。
さて、実際にエステティックサロンを訪れてみると、
もうひとつ垢抜けない店内のデザインに一抹の不安を感じたものの、
言われるままにコートや荷物をロッカーに預けると、
コーヒー、緑茶、ハーブティーからドリンクを勧められて少しホッとする。
まずは、カルテのようなものに連絡先やお肌の状態を記入。
ガウンに着替えた上で、専用の機器でお肌の状態をチェックしてもらい、
チェック結果に基づく現在のお肌の状態を聞いた上で、実際の施術に入る。
お肌の状態のチェックに当たっては、顔の気になる部分だけでなく、
紫外線に当たらない部分の肌(腕の内側)も併せてチェック、
双方をビジュアルに比較することで、紫外線による肌のダメージを痛感させられた。
施術終了後は、再度、専用の機器でお肌の状態をチェックし、
施術前後、いわばBefore→Afterをビジュアルに見せてくれるのだが、
その違いは歴然・・・とまではいかないものの、よく見れば明らかに違う。
そして、なるほどね~と思っているところに、化粧品のセールスが展開される。
もちろん、購入しなくてもいいのだが、私を担当したスタッフによると、
1000円でのエステのお試しを体験した見込客の購入率は50%ぐらいとのこと。
最初は20万円を上回るセットのお薦めから始まり、こちらが尻込みしていると、
徐々にセット商品を絞り込み、価格を落としてくる。
このお試し体験のトータルな所要時間は2時間半。
1000円のエステのお試しというアプローチ方法においても、
また、「顧客が抱えるお肌の悩みに最後まで責任を持つ」という考えのもと、
商品とアフターサービス=エステの利用券をパッケージして販売している点も、
なかなかのものだなと感心させられた。で、私が何か購入したかって? 
・・・・それは内緒ですヨ!
最近、プロのお掃除のお試し1000円というアウトバウンドもよくかかってくるが、
こちらも利用してみるかな? でも、社名が聞いたことがないのと、
自宅まで入ってくるというところが、正直、ちょっと怖いのであった。
※近々、弊社では、こうしたサービス業化している製造業の特集を
組むことを検討している。このブログをご覧の皆様で、
こうした事例をご存じの方がいらっしゃったら、
コメント欄にて教えていただければ幸いです。